フォルクスワーゲン社(VW)が19日、24日から4月4日までの12日間、ブラジル全土の工場の生産活動を停止すると発表した。
同社によると、今回の生産活動停止は、新型コロナの感染者数が急速に増えている事と集中治療室の占有率が高まっている事を受けたもので、「従業員とその家族の健康を守るため、このような措置を採る事を決めた」と説明した。
生産停止の対象となるのは、サンパウロ州のサンベルナルド・ド・カンポ工場とタウバテ工場、サンカルロス工場、並びに、パラナ州のサンジョゼ・ドス・ピニャイス工場の4工場だ。
同社はまた、最低限必要な活動の継続と、管理部門の従業員は在宅勤務とする事も発表した。
ラ米地区支社のパブロ・ヂ・シ社長は、同社と従業員は労組を通じた対話による合意を重視している事と、今回の生産停止は(出歩いたりするための)休暇ではなく、自宅に留まるための措置である事をはっきりと伝える必要があるとの認識を明らかにした。
サンパウロ州ABC地区の金属労組は、同社の措置は同労組との交渉後に発表された事を明らかにした。同労組は、メルセデス・ベンツやスカニア、トヨタといったメーカーとも交渉を続ける意向も表明した。
同労組のワグネル・サンタナ会長は、全国自動車工業会(Anfavea)も生産停止に同意している事と、自動車業界が新型コロナのワクチンを購入し、統一医療保健システム(SUS)に寄付する事が必要との認識でも合意している事を明らかにしている。
ブラジルは19日、新規感染者が9万570人で新記録。新たな死者も2815人で、16日の2841人に次ぐ2番目の記録となった。これにより、感染者の総数は1187万1390人、死者は29万314人となった。(19日付G1サイトより、保健省公式サイトより)