「ボルソナロはジェノサイド(大量殺戮者)」との大統領批判の言葉が、捜査依頼の騒動や逮捕事件などを通じてより激化していきそうな様相を見せている。18、19日付現地紙、サイトが報じている。
ことの発端は、有名ユーチューバーのフェリペ・ネットがツイッター上で行った「ボルソナロはジェノサイドだ」の発言を、大統領次男のカルロス氏が「国家治安法に抵触する」として捜査を求めたことにはじまった。
これに対し、リオ地裁のジゼリ・ギダ判事は「国家治安法を適用させての本件の捜査は違法だ」として、捜査の差し止めを求めた。
だが、その一方で18日午前、ブラジリアの三権広場で「ボルソナロはジェノサイドだ」との垂れ幕を掲げて抗議を行ったグループが連邦警察に逮捕された。
こうした動きに対し、「大統領を批判さえもできないのでは言論統制」と抗議の声を上げる声が目立っている。19日には早速、三権広場で別の団体による同様のデモが起こっている。
ボルソナロ氏に対しては、コロナウイルスで28万人の死者が出ている責任を問う声が強まっているが、「厳密な意味ではジェノサイドとは呼べない」と指摘する声もある。