ブルーノ・コーヴァス・サンパウロ市市長が18日に発表した、26日からの「任意休日を5日前倒ししての10連休」計画に対し、ジョアン・ドリア・サンパウロ州知事が不満を漏らした。同知事によると、この件はドリア知事や他の市長との相談もなく決められたことであるとした上で、「そんな休みを作ってサンパウロ市民が海岸都市に大量に繰り出したらどうする」との懸念を口にした。それに対してコーヴァス市長は、「急を要す意識が足りない」とドリア知事に反論。市民が休日に他市に出かける可能性に関しても、「市長たちと対策は打つ」と語っている。コーヴァス氏はドリア氏がサンパウロ市市長だった頃の副市長で同じ民主社会党(PSDB)。足並みは揃っていると思われたが、今回は別のよう。大サンパウロ市圏の市長たちは、州よりも厳しい規制の導入も検討中だ。
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18日、サンパウロ市で初となる、集中医療室(UTI)の空きを待っていた人のコロナ死が確認されたが、それが極東部に住んでいた22歳の男性レナン・リベイロ・カルドーゾさんであることがあきらかになった。レナンさんの母親によると、レナンさんは「感染しないよう普段から気を遣っていた」といい、「なぜ病院で受け付けてもらえなかったのか」と、息子の死を受け入れきれていない。リスクの低い年齢ということで後回しにされてしまった可能性があるが、最近はリスク要因が少ない若い人が感染し、急速に症状が進む例が増えている。
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サンパウロ州でも19日から、72〜74歳のコロナワクチン接種がはじまった。サンパウロ市では20日の土曜日も、19カ所まで増えたドライブスルー接種会場では8時から17時まで接種が受けられる。サンパウロ州政府は19日、69~71歳の接種を27日から行うと発表。サンパウロ市では、26日からは10日間の大型の休みになるが、その間に接種もかなり進みそう。混雑は必至だがお早めに。