ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》世論調査=ルーラ裁判無効に否定反応が上回る=来年の大統領選予想では健闘も

《ブラジル》世論調査=ルーラ裁判無効に否定反応が上回る=来年の大統領選予想では健闘も

 ルーラ元大統領の裁判有罪が無効になった件で、国民の評価が二分され、否定派が上回っていることがわかった。一方、複数の大統領選の世論調査では既に、ルーラ氏がボルソナロ氏と互角以上の勝負をするとの結果も出始めている。22日付伯字紙、サイトが報じている。
 21日に発表されたダッタフォーリャの世論調査は15~16日に実施されたもの。サンパウロ州グアルジャーの高級三層住宅を巡る裁判での「ルーラ氏への有罪判決は妥当か」の質問に、57%が「妥当」と答え、「不当」の38%を上回っている。
 ただ、ラヴァ・ジャット作戦絡みの裁判4件を無効にした最高裁のエジソン・ファキン判事の判断については、42%が「良い」、51%が「悪い」で、「悪い」が多いながらも差が縮まり、「ルーラ氏は大統領に出馬すべきだと思うか」の質問では「すべき」が47%、「すべきでない」が51%とさらに差が詰まる結果も出ている。
 ルーラ氏は8日に、18年の大統領選の出馬が無効にされる理由となったラヴァ・ジャット裁判での有罪判決が無効にされた後、複数の大統領選の世論調査で早くも健闘していることが報じられている。

 10~11日に行われたXPインヴェストメントスの大統領選世論調査では、一次投票でボルソナロ氏が27%でルーラ氏が25%、決選投票ではボルソナロ氏が41%、ルーラ氏が40%で、ほぼ互角だった。
 また、政治サイト「ポデール360」が15〜17日に行った大統領選世論調査では、一次投票でルーラ氏が34%でボルソナロ氏が30%、決選投票ではルーラ氏が41%、ボルソナロ氏が36%で勝利すると言う結果が出ている。
 どちらの調査でも、両者の差は統計上の誤差の範囲内で、現状では互角といえる。
 ジャーナリスト、ラウロ・ジャルジン氏の21日付のコラムによると、ルーラ氏は「ワクチンの2回目の接種と、裁判無効に関する最高裁の審理が終わるまで、あまり表に出ないようにすることを決めた」と報じている。ルーラ氏は17日の米国CNN局の取材で来年の大統領選出馬をほのめかす発言を行い話題を呼んでいた。