メルセデス・ベンツ社が23日、新型コロナの感染再燃などを理由に、26日~4月4日の生産ライン停止を決めたと23、24日付現地紙、サイトが報じた。
生産停止の対象となるのは、サンパウロ州のサンベルナルド・ド・カンポ工場とミナス州のジュイス・デ・フォーラ工場だ。同期間中も、在宅勤務中の事務職員や販売店、修理工場などは通常通りの活動を行う。
また、工場内の人の動きを減らすため、26日~4月4日の休暇終了後も、生産ラインで働く従業員をグループに分け、集団休暇を取らせる意向だという。
生産ラインの停止は、感染予防と、部品などの供給が十分ではない事、工場所在地の自治体が任意休日の前倒しを決めた事などを加味して決められた。
自動車業界や食肉加工業界では昨年、生産ラインの従業員の距離確保が不十分だったりして、工場内で集団感染が起き、操業停止となる例が発生、報告されていた。
自動車業界ではフォルクスワーゲンも、国内4工場での生産活動を24日から4月4日まで停止する事を決め、実行している。同社の場合も、経営体制維持のために必要な部署や、在宅勤務が可能な部署は活動を継続している。同社はABC地区の金属労組が同地区の工場の生産活動停止を求めていたのに応じて生産停止を決めており、メルセデスもそれに従った。
トヨタは24日から4月5日まで、ホンダも25日から4月13日まで全工場で生産ラインを停止させている。
ブラジルのパンデミックは深刻さを増しており、他社や他業種でも同様の措置を採る可能性がある。