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本紙への支援を東京で要請=下地議員らが5カ所を行脚=笹川堯氏など日系社会理解者へ

左から下地議員、林理事長、笹川堯氏、輿石東京支社長(霞が関ビル13階)

左から下地議員、林理事長、笹川堯氏、輿石東京支社長

 南米日系社会への支援を続ける下地幹郎(しもじ みきお)衆議院議員、「ニッケイ新聞を応援する会」を代表して林隆春氏(一般社団法人日本海外協会理事長)、輿石信男東京支社長が4月7日、日系社会と縁がある東京の5カ所を訪問し、本紙からの「寄付および広告出稿等支援の請願書」を手渡し、趣旨を説明しながら支援を要請した。

 最初に、以前から南米移民の支援をしている笹川尭(たかし)氏(世界空手連盟名誉会長、元国務大臣)を訪問し、下地議員が請願書を渡しながら次のような訪問趣旨を説明した。
 国策移民であるブラジル日本移民の心の拠り所である邦字紙が現在1紙となってしまっていること、その1紙であるニッケイ新聞もパンデミックの影響で経営が逼迫していること、邦字紙の灯を絶やさないためにも「応援する会」が出来て現地でも様々な支援はしているものの、大変厳しい状況が変わらないこと。
 そんな中で今年2月には静岡県庁が、総務省の「中南米日系社会と国内自治体との連携促進事業」を利用して12回のシリーズ広告を出してくれたことなどを説明し、支援の要請をした。
 その応援する会を代表して同行した林理事長からも、アマゾンの奥地に住む日系人たちも毎日この新聞を読むことを楽しみにしており、日系社会の連携を維持するためにも大切なメディアであること、さらには日本に出稼ぎに行った日系人子弟とブラジルに残った一世を結ぶ役割も今後期待されていることなどを熱く語った。
 笹川氏は、ブラジルのリオのカーニバルを見学した際の思い出や、偶然にも応援する会の代表世話人の一人である天野鉄人氏と面識があることがわかり、過去のエピソードを述懐しつつ、力強く支援を約束した。

 その後、全国市長会、全国知事会、全国町村会をたて続けに訪問をして請願書を渡し、各自治体に向けて請願内容の説明と支援の依頼をしてくれるようにお願いした。いずれの事務総長からも理解の言葉をもらい、他団体とも連携をしながら積極的な情報発信を約束してくれた。
 最後に、銀行の休眠口座を活用して経済的、社会的な弱者を支援する公的機関である日本民間公益活動連携機構を訪問。同機構は在日のブラジル人向けの活動をするNPO法人などにも支援を既に行っており、現状での支援は難しいものの、今後交流を深めていくことで一致した。
 下地議員は、移民の多い沖縄県の出身ということもあり、以前から中南米の日系移民の様々な問題に取り組んでいる。今回も日系社会にとっての邦字紙の重要性をいち早く理解してもらい、力強くサポートする姿勢を見せてくれた。今後も地元沖縄県や全国の知事にも直接支援要請をしてくれることになっている。南米日系社会に精通した数少ない心強い政治家と言えそうだ。