国税庁が12日、一般の人の確定申告の提出期限を5月31日まで延長すると同日付官報に掲載した。
12日付現地サイトによると、同措置はコロナ禍によって生じる困難を緩和するためのもので、必要な書類を入手するために人々が殺到し、3密が生じたりするのを避ける目的もある。昨年は同じ理由で提出期限が6月末日までの2カ月間延長されたが、今年は1カ月間の延長に止まった。
連邦上院は先週、確定申告の提出期限を7月31日まで延長する法案を承認したが、下院が承認したものに変更が加えられたため、下院に差し戻された。下院が再度承認すれば、大統領の裁可を経て有効となるが、国税庁がそれに先駆けて提出期限延長を発表した。
所得税を自動引き落としで払う事を希望する人は、5月10日までに申告を行う必要がある。この日付を過ぎてから確定申告を行った場合は、申告時に作成する連邦歳入徴収文書(DARF)を使って第1回目の分を支払う必要が生じる。
この場合も、2回目以降の分は自動引き落としで支払える。所得税の分割払いの初回期限は5月31日で、最終回(第4回目)は9月30日だ。
自動引き落としを希望しない人は、申告用のプログラムや国税庁のサイトにあるバーチャル対応センター(e―CAC)を使ってDARFを印刷し、支払う事ができる。
また、ブラジルを退去する人による出国確定宣言や財産の最終宣言も、提出期限が5月末日まで延長された。
9日までに提出された確定申告は1195万2904通で、国税庁が見込んでいた数の36%に止まっている。