【既報関連】7日に行われた3ブロック22空港の入札を筆頭に、8日の鉄道事業、9日の港湾ターミナルと続いた「入札週間」は成功裏に終わり、予定していた物件の全てで入札が成立したと8~10日付現地紙、サイトが報じた。
8日の鉄道事業は、バイア州イリェイス~カエチテ間537キロの敷設工事と35年間の運営権を抱き合わせたものだ。この区間は、サンパウロ州エストレラ・ドエステからトカンチンス州ナシオナル港までをつなぐ南北鉄道に至る西鉄道の第1区(Fiol1)だ。
同区間での応札者はバイア・ミネラソン(Bamin)のみで、入札最低額の3273万レアルで落札した。同区間への投資額は33億レアルとされ、約4年間かけて鉄道を敷設後、実際に運用する事になる。
Baminは2035年までに5千万トンを輸送できると見込んでいるが、同社自身が利用するのは、カエチテにあるペドラ・デ・フェロ鉱山で採掘する鉄鉱石1800万トンで、残りは他の貨物を運ぶ事になる。
鉄道は域内の多くの市の産品を大量輸送する事ができるため、地域の開発・発展への影響が大きい。同地域からは、加工食品やセメント、大豆とその派生品、燃料、石油化学製品その他が輸送される見込みだ。
同州内カエチテ~バレイラス間のFiol2、バレイラス~トカンチンス州フィゲイロポリス間のFiol3は、国立再生可能天然資源・環境院(Ibama)の許可が出次第、入札の手続きに入ると見られている。
9日は、マラニョン州イタキ港のIQI03、IQI11、IQI13と、南大河州ペトラス港のP1の5ターミナルの入札が行われた。
IQI03は2万5416平米、IQI11は3万3607平米、IQI12は3万8683平米あり、燃料などの液体バルクを扱う。落札者のサントス・ブラジル・パルチシパソンエスは20年間の運営権を獲得。各ターミナルへの投資予定額は1億650万レアル、1億3300万レアル、1億7700万レアル、落札額は6130万レアル、5600万レアル、4千万レアルだ。
3万2078平米のIQI13は、ウルトラ・カルゴが5900万レアルで落札した。同ターミナルは建物とタンク、パイプを含む液体バルクの操作用で、機器込みの投資額は、20年間で1億7850万レアルだ。
域内唯一の木材を扱うターミナルであるP1は、唯一の応札者だったCMPCセルロゼ・リオグランデンセが1万レアルで落札。運営期間は10年間で、1600万レアルの投資が行われる。
5ターミナルの入札による収入は計2億1631万レアルで、タルジシオ・フレイタス・インフラ相は、「どのターミナルも非常に重要で、6億レアルに及ぶ投資を受ける。ブラジルのロジスティックにとって素晴らしい結果」と称賛。「イタキ港で積み下ろした原油が鉄道で全国に輸送されるのを見るようになる」とも語った後、「『入札週間』は大成功」と評価した。
★2021年4月8日《ブラジル》「入札週間」第1弾で22空港の入札成立=連邦政府は33億レ確保=想定額を大幅に上回る好成績
★2012年2月7日《ブラジル》3空港民営化への入札終わる=落札額は底値の4倍に=W杯までの拡張など約束=需要拡大で高まる期待
★2015年6月10日《ブラジル》連邦政府=1984億レの民営化計画を発表=景気回復のてこ入れへ=道路・鉄道・港湾・空港で=国外大手の参加を求める