サンパウロ州政府は20日、コロナワクチン接種に関する最新日程を発表。5月からは、慢性の持病を持っている人や電車やバスの職員への接種もはじめられることになった。20日付現地サイトが報じている。
サンパウロ州は19日に、5月11日からサンパウロ市内地下鉄、CPTMの職員に対するワクチン接種をはじめることを宣言したが、20日、そこに新たに二つの新たな接種対象が加わった。
まず、18歳から59歳で糖尿病などの慢性病患者やダウン症、臓器移植を行った人が5月10日から接種を行うこととなった。
5月18日からは、市内バスや他市との間のバスの運転手やコブラドール(料金係)への接種もはじまる。これは、大サンパウロ都市圏のバス組合がかねてから求めていたもの。組合員たちは20日に大規模なバスのデモを行うことを宣言していたが、19日夜、州政府と組合が話し合いを行った結果、接種開始が約束され、ストが解除された。
また、21日からは予定通り、65歳と66歳を対象とした接種がはじまる。当初29日からはじまる予定だった「63歳と64歳」の人のうち、64歳への接種が6日繰り上がり、23日から開始されることも発表された。
5月6日からは、以前から発表されているように、60〜62歳への接種がはじまる。
20日の記者会見では、集中治療室の占有率の最新データも発表された。それによると、同日現在で州全体が82・9%、大サンパウロ都市圏が80・8%と順調に落ちているという。「ピーク時は、集中治療室に1万3120人が入院していたが、現在は1万1112人となり、約2千人も減っている」とジェアン・ゴリンシュテイン保健局長は語っている。ただし、同都市圏では4月に集中治療室を激増させたことでようやく追いついた部分があり、けっして手放しに喜べる状況ではない。
ただし死者数に関しても、「15日から我々が予想していたよりも早いペースで減り始めている」という。