ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)が22日、4月の工業界の信頼感指数が予備調査の段階で前月比で1・1ポイント低下し、103・1ポイントとなったと発表したと同日付現地サイトが報じた。
工業界の信頼感指数は0~200で表され、100を超えた場合は肯定的な評価をしていると見なされる。
そういう意味では103・1ポイントは決して悪い数字ではない。しかし、昨年8月に98・7ポイントを記録した同指数が、経済活動の再開で回復に向かった後、4度目となる低下を記録している事態は懸念される。
4月の予備調査で指数が低下したのは、現状に対する評価が低下した事が響いたという。FGVによると、現状評価は前月比で2・3ポイント低下し、109・1ポイントになったという。
将来に対する見通しは97・1ポイントで、前月と同じだったという。
現状に対する評価の低下は、昨年末から始まった新型コロナの感染再燃で、感染者や死者が増加し、外出規制の強化や、部品不足や感染拡大抑制の必要を理由とする営業停止(一時休業)、集団休暇といった措置が採用された事などを反映しているようだ。
工業界の活動状態を示す生産設備の稼働率は75・6%で、前月比で2・7%ポイント低下した。4月の生産設備稼働率は、新型コロナのパンデミックで生産活動が大きく落ち込んだ昨年8月の75・3%に次ぐ低レベルとなっている。