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《ブラジル》バイクの販売台数が17%減少=外出規制や生産中断が影響か

ヤマハのバイク工場(14日付アジェンシア・ブラジルの記事の一部)

 1~3月のオートバイ(バイク、原動機付自転車)の販売台数が昨年同期と比べて16・8%減少したと、ブラジル・オートバイ・モペット・スクーター・自転車などの製造業者協会(Abraciclo)が発表した。
 1~3月のバイクの販売台数は20万5444台で、昨年同期の24万6848台より16・8%少なかった。
 3月の販売台数は6万2262台で、2月よりも8・5%増えたが、昨年同月の7万5372台と比べると17・4%少なかった。
 同協会会長のマルコス・フェルマニアン氏によると、1~2月は生産中止したメーカーがあり、販売店が対応に苦労したという。また、アマゾナス州が夜間外出禁止などのコロナ対策を採用したために、何交代制とするかや生産ライン数などの調整を強いられた企業もあった。だが3月は生産が回復し始めているため、4月以降は状況が改善するだろうという。
 アマゾナス州は1~2月に新型コロナウイルスの変異株による感染爆発が起き、感染者や死者が急増。昨年12月は391人だった死者が、1月は2832人、2月は2743人となり、この2カ月間だけで昨年中の死者の総数(5285人)を上回った。
 州政府や各社が緊急事態への対応に追われ、生産が落ち込んだ事や、外出規制、失業増で所得が減った事などが第1四半期の販売台数減少につながったといえる。
 他方、輸出は順調で、昨年同期の6825台を92・9%も上回る1万3165台が売れた。輸出相手国と台数は、米国の3838台を筆頭に、アルゼンチン3104台、コロンビア1616台と続いている。
 輸出も3月が最多で、6355台が売れた。3月の輸出は、2926台だった2月を116・5%、2730台だった昨年3月を132・1%上回っている。
 フェルマニアン氏によると、輸出したバイクはオフ・ロードと呼ばれる高額のものが多く、ブラジル製のバイクが世界的な需要に応えられる技術やモデルである事を表しているという。
 また、前述のような事情もあり、第1四半期の生産台数は、昨年同期の29万7599台を20・3%下回る23万7201台で終わった。
 ただし、3月は生産活動が正常化したため、生産台数は、5万8014台だった2月を116・4%、10万2865台だった昨年3月を22・1%上回る、12万5556台に達した。
 同協会ではこれにより、第1四半期に対応できなかった消費者に対応できるようになれば、1~3月にできた納品待ちの人の列が少しは短くなると考えている。(14日付アジェンシア・ブラジルより)

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