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《ブラジル》大統領が暗殺請負集団と関係?!=インターセプトが暴露=通話記録に暗号で登場=ノブレガ殺害が発端に

インターセプトの報道(Twitter)

 20年2月に警察の捜査で不可解な形で射殺されたリオ市のミリシア(非合法民兵組織)の大物で、ボルソナロ家との深いつながりも指摘されていたアドリアーノ・ダ・ノブレガ氏。その側近らが、ノブレガ氏の射殺直後に、「ガラスの家の住人」などの隠語を使って、ボルソナロ氏本人との接触を行った事実が、リオ検察局の行った盗聴記録によって明らかになった。24、25日付現地紙、サイトが報じている。
 これは24日、サイト「ジ・インターセプト」の報道で明らかになったもの。それによると、リオ州市警は通話記録の開示などで得た情報や盗聴記録から、ノブレガ氏が幹部を務めていたリオの大型ミリシアで、暗殺請負集団「エスクリトーリオ・ド・クリーメ」の構成員たちが、ノブレガ氏射殺後にボルソナロ氏と接触をとっていたことを突き止めていたという。
 同サイトによると、構成員らは「ガラスの家(大統領官邸のこと)の住人」「ジャイール」「HNI」などの呼称を使い、大統領と接触を行ったことやその内容について話し合っていたという。リオ州検察局の関係者によると、これらの呼称はボルソナロ大統領自身を指しているという。
 ノブレガ氏の名前は、18年3月に起きたリオ市議のマリエレ・フランコ氏殺害事件の容疑者として名前が挙がった頃から注目されはじめた。また、19年に大統領長男フラヴィオ上議のリオ州議時代の「ラシャジーニャ疑惑」の捜査で、同氏の母親と妻がフラヴィオ氏の幽霊職員を務めていた事実が判明したことで、ボルソナロ家との関係も疑われるようになっていた。
 ノブレガ氏は19年1月にリオ検察局から逮捕状が出て以来、1年間以上逃走していた。だが、聖州アチバイアに潜伏していたフラヴィオ氏の元運転手で、ラシャジーニャ疑惑の容疑者ファブリシオ・ケイロス氏と、19年12月に接触をとっていたこともわかっている。
 ノブレガ氏はその後、バイア州の農場に隠れていたが、20年2月9日に同州とリオ州の特別機動隊に囲まれた。その際に、逮捕でなく、射殺という予想外の結末を迎えたことは、全国的に報じられた。

 今回の報道は、ノブレガ氏が殺害された後にロドリゴ・セーザル氏(通称グランデ)が行った通話などに関するものだ。グランデ氏はミリシアの幹部の一人で、違法、合法双方の取引の調整役として知られている。
 まず、グランデ氏はノブレガ氏の死後数時間後、「ガラスの家の住人に電話をして、来月以降どうなるか、尋ねてみる」とある女性に語っている。同氏はその通話の中で、「他の奴がこれからも払うのかわからない」と、金銭事情に関する懸念を表明。「何か悪いことが起こるかもしれないぞ」とノブレガ氏に警告していたとも語っていた。
 2月13日には、グランデ氏がHNI(「身元不明の男性」の意)と対話を交わした記録があるが、HNIのイニシャルの脇には(大統領)との但し書きがあり、調査対象も「捜査不能」と書かれている。グランデ氏はそこで、ノブレガ氏の遺産相続に関する相談などを行っている。
 同じ13日には、ノブレガ氏の死のひと月前に同氏をかくまっていた農場主のレアンドロ・アブレウ・ギマリャンエス氏の妻のアナ・ガブリエラ・ヌーネス氏が、NINAという呼称の人物との通話で、警官が検察官と一緒に現場に戻ったことを伝え、レアンドロ氏が「ジャイールと話したがっている」と話している。
 また、アナ氏は同日、ジャイールにも電話をかけ、「レアンドロが話したがっている」と伝えている。
 これ以上の録音記録をリオ市警は行っていない。それは、グランデ氏らが大統領に言及しているためだ。市警や州検察局には大統領を捜査する権限がなく、リオ州検察局も通話記録の解析を諦めたという。2月の同サイトの報道では、別のミリシア関係者の捜査でも同様のことが起きたことが明らかになっている。

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