セアラー州州都フォルタレーザの酸素充填工場で24日に爆発が起き、従業員らが負傷、入院したが、多国籍企業のホワイト・マルチンス社は同日、同州での酸素供給に影響は及ばないとの声明を発表。他州から調達したボンベを早急に同州に送る意向も表明と24、25日付現地サイトが報じた。
セアラー州はコロナ禍による感染者、死者が増加傾向にあり、酸素充填工場での事故は、コロナ感染症患者に対応している病院への酸素供給不足への懸念を招いた。
だが、ホワイト・マルチンス社は事故直後、同工場はペセン市で製造後に搬入された酸素を充填しているだけで、酸素そのものは製造していないから、同州への酸素供給には影響しないとの声明を出した。
フォルタレーザ市役所も同日、「市立病院には酸素を貯めるタンクがあり、救急診療所の酸素ボンベも充填したばかりだから、酸素不足の心配はない」と発表した。
また、ホワイト・マルチンス社は25日、フォルタレーザ市をはじめとする同州内の病院の必要に応えるため、他州から調達したボンベを移送中である事も発表した。当面の貯蔵用にはガス状の酸素ではなく、液化した酸素を供給している事も確認した。
24日の事故の原因はまだ調査中で、入院した負傷者4人の内1人は、25日現在もまだ入院加療中だ。
事故が起きた工場は市街地にあり、爆発事故で避難を余儀なくされた住民もいるため、会社側は連絡用の専用回線を準備し、補償問題などについて話し合う意向も表明している。
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