「母の日」を前に11歳の男児がフェイスブックに掲載した「12レアルで買える贈り物」を探すメッセージが、多くの人の心を打ち、数時間の内に本人達が予想だにしなかったほどのプレゼントが届いたと10日付G1サイトが報じた。
メッセージの主は、サンパウロ州内陸部のバウルー市に住む11歳のイアゴ・ムニス君だ。イアゴ君は8日、16歳の兄レナン君と10歳の弟ジョナス君と共に母のフランシアネ・アルーダさんにプレゼントを贈りたいが、自分達が持っているお金は12・31レアルしかない事を明記し、「12レアルで買える贈り物」を探していると訴えた。
このメッセージはあっという間に拡散され、数時間後には、彼らの家にランチやチョコレート、写真立て、化粧品などが次々に届き始めた。
イアゴ君の父のレアンドロ・ムニス氏は、フランシアネさんに気付かれないように気を付けながら、イアゴ君達と共にプレゼントを受け取り、サプライズ・アワーを計画。数々のプレゼントを受け取り、驚いたフランシアネさんが、子供達を抱き寄せ、「言い尽くせない喜び」を表す様子は録画され、ユーチューブにも掲載された。
イアゴ君は新型コロナのパンデミックで困窮する家庭を捨て置けず、自分達が住むマリー・ドッタ区の家々を尋ね、パイナップルなどを売り歩いており、SNSでは「パイナップル少年」として知られている。彼や兄弟達は日頃から、家族の日常を録ったビデオをユーチューブに掲載しており、家族の日常を知るSNSの利用者も多い。
フランシアネさんは血圧が高く、新型コロナに感染すれば重症化する可能性があるため、仕事に出られずにいる。レアンドロ氏は左官助手だが、収入は不安定で、生活扶助も受けている。
だが、フランシアネさんは、家計を助けるために働きたいという子供達を励まし、勉強を最優先させており、3人の子供達は全員、学校へ行き、宿題をするための時間を取り分けている。3人共勉強好きで、一度も留年した事がないという。
★2020年12月17日《サンパウロ州》ごみ収集者に朝食のサプライズ=6歳の少女が感謝を込めて
★2018年5月9日《ブラジル》母の日=今年は過去5年で最大の売り上げ?=国内全体で5千億円以上が動く
★2013年6月6日《ブラジル》生活扶助=下ろした金は既に無く=噂に踊らされた受給者達