国家配給公社(Conab)が12日、2020/21農年の穀物収量は前農年比で5・7%増の2億7170万トンに達する見込みと発表したと同日付アジェンシア・ブラジル、UOLサイトなどが報じた。
今回の予想値は今農年8回目の報告によるもので、大豆の収量が新記録を更新した事とトウモロコシの収量が増える見込みである事を反映させたものだという。ただし、天候に左右されて大豆の収穫が遅れたりしたため、4月発表の数字より211万トン少なくなっている。
大豆の収量は、前農年比で8・5%(1060万トン)増の1億3540万トンとなると見られている。Conabによると、ブラジルは依然として、大豆の収量世界一を維持しているという。
トウモロコシは前農年より3・7%多い1億641万トンと予想されている。第1期は2468万トン、第2期は7980万トン、第3期は194万トンの見込みで、第1期は3・9%の減収だが、第2期、第3期は6・3%と5・1%の増収となっている。
棉の収量は600万トン(綿花なら240万トン)となる見込みで、米は前農年比で3・9%増の1162万トンとなると見られている。米の収量の内、1070万トンは水田米だ。
フェイジョンは3回分の収穫の累計で、前農年比で3・6%減の310万トンとなる見込みだ。落花生は前農年比で7・1%増の59万7千トンとなると見られている。
冬に作付をする小麦や大麦などは今月が作付の最盛期だが、作付量やそのペースは降雨量に左右される。小麦の作付面積は250万ヘクタール、収量は664万トンと予想されている。
今農年の作付面積は前農年比で4・1%(270万ヘクタール)増の6862万ヘクタールとなる見込みだ。作付面積が増えているのは、大豆の4・2%(160万ヘクタール)や、第2期のトウモロコシの8・8%(120万ヘクタール)などだという。
★2020年12月12日《ブラジル》穀物生産=予測収量減るも新記録?=前農年比で3・5%の増加=干ばつの影響は避け難いが
★2020年5月13日《ブラジル》19/20農年の穀物生産量予測は2億5090万トン=大豆は米国を抜いて生産量世界1位へ
★2014年8月22日《ブラジル》穀物生産は伸びたけど=加工設備等は追いつかず
★2013年3月17日ブラジルの穀物生産世界5位=収量増加率は平均値の3倍