日本から帰国したデカセギ子弟がブラジルの公立小中学校に馴染めるような補習や心理面の支援等を行う「カエルプロジェクト」が、スマホ端末12人分の寄付を募っている。
同プロジェクトの支援を受けているデカセギ子弟のうち、現在12人がスマホやタブレット等のオンライン授業を受けるための機材がなく、公立授業はおろか同プロジェクトチームと連絡が取れない状況になっている。
「父や母しかスマホを持っておらず、日中は仕事にでてしまう。そのため全くオンライン授業を受けられない子供もいます」同プロジェクトコーディネーター、中川郷子さんは残念そうに語った。子供が「祖母などから借りる事が出来ても、ケンカして貸してもらえない時がある」とか、「親が失職し経済状況が悪化」してスマホを持てないなど状況は様々だ。
公立学校側もそういった事情を考慮してか、オンライン授業に参加できない事に関しては口うるさく言う事はないそうだが「やはり少しでも出てほしい」と中川さんは切実な思いを吐露する。
コロナ禍が激しくなる前はスタッフが感染対策徹底の上で教材などを子供宅まで届けていた。しかし感染拡大激化に伴い安全面を優先して訪問を控えるようになった。
そういった問題を解決するために、ワイファイからインターネットが接続でき、使用に問題ないスマホ端末12人分を募っている。
12日時点ですでに3台の寄付の申し出があったという。12台を超えた場合は公立学校への寄付も考えている。ただし殺到した場合、手続きが大変なので必ず同プロジェクト問合わせ窓口へ連絡を。
問合わせは電話(Jessica=11・97484・2033、Kyoko=11・99963・5145、Yuri=11・99354・6828)ままで。