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《ブラジル》世論調査で大統領罷免賛成が反対上回る=ボルソナロ信奉者14%に減少

 ダッタフォーリャの最新調査で、任期中に初めて、ボルソナロ罷免を支持する世論が、反対する世論を上回ったことがわかった。15〜16日付現地紙が報じている。
 11〜12日に全国の2071人を対象に行ったダッタフォーリャの世論調査では、大統領選のシミュレーションでボルソナロ氏がルーラ元大統領に惨敗した。さらに現政権の評価も、就任後ワーストの「良い/最良」24%、「悪い/最悪」45%になっていたことが明らかとなったが、さらなるデータが明らかになっている。
 まず、「ボルソナロ大統領の罷免を支持するか」の問いに「支持する」が49%、「支持しない」が46%と、初めて罷免支持が反対派を上回ったことがわかった。
 昨年の4月、5月、大統領がコロナ禍の中で州や市が定める外出自粛に連日反対し、「反連邦議会・反最高裁」の非民主主義デモを後押しして罷免請求が殺到したときでさえ、45%対48%、46%対50%と、罷免反対派が賛成を上回っていた。緊急支援金支給が好評で支持率が上がっていた21年1月の時点では罷免賛成は42%、反対派53%まで上がっていた。

 だが3月には賛成46%、反対50%まで縮まり、今回、逆転されることとなった。
 この背景には、連邦政府によるコロナ対策に不満を持つ国民が半数以上に増えていることがある。5月はマルセロ・ケイロガ保健相がワクチン接種へ意欲を見せたこともあってか、3月に記録した54%の不満よりは下がったものの、それでも51%と高く、逆に満足は3月の22%から21%にまで下がっている。「コロナ危機は誰の責任か」の質問にも、39%が「ボルソナロ大統領」と答え、「州知事」の20%を倍近く上回っている。
 「ボルソナロ大統領は国を牽引することができるか」の質問には58%が「できない」と答え、「できる」の38%を上回った。「大統領の言葉を信じるか」には50%が「信じない」と答えた。「常に信じる」と答えた熱心なボルソナロ信奉者は14%にまで落ちていることもわかった。