サンパウロ州の保健計画「プラノSP」は19日、州のコロナ対策での外出自粛規制を6月1日からさらにゆるめ、商業活動の営業時間の延長と営業規模(入場者)の拡大を行うことを発表した。20日付現地紙が報じている。
ジョアン・ドリア・サンパウロ州知事は19日に記者会見を行い、現在行われているコロナ対策としての外出自粛規制、「移行レベル」を5月31日まで継続するが、6月1日からは規制をゆるめると発表した。
それによると、ショッピング・センターやバーやレストラン、美容院やスポーツジム、映画館などは、5月中は朝6時から21時までだが、6月からは22時まで営業が可能となる。これに伴い、夜間の外出禁止令も、22時から翌朝5時までに短縮される。
営業規模も、24日からは収容可能な人数の40%まで、6月1日からは60%までに拡大される。州はその代わりに、コロナ感染が疑わしい人へのスピード検査のプログラム拡充も約束している。
19日時点での集中治療室の占有率はサンパウロ州全体で79%、大サンパウロ市圏で76・9%だが、90%以上が9地区と依然として高く、さらにサンパウロ市の隔離率も39%に落ちている。一部の専門家は州の感染第3波を真剣に懸念しており、規制緩和が心の緩みにつながらないようにとの呼びかけもなされている。
★2021年5月19日《ブラジル》感染再拡大で第3波の恐れ=4月の外出規制緩和で緩み?=油断禁物、変異株で再感染も
★2021年3月24日《サンパウロ大都市圏》公共交通機関の利用者激減=より厳しい外出規制採用で
★2021年3月16日《サンパウロ州》新たな臨時病院開設を約束=70歳以上の接種29日から