選挙高裁(TSE)は25日、ボルソナロ大統領とモウロン副大統領のシャッパを支持するハッカーが2018年の大統領選時に、対立するグループのサイトにハッキングを仕掛けたことに関する情報開示を認めた。26日付現地紙が報じている。
今回の判断はルイス・フェリペ・サロモン判事が出したもの。今回の件は18年の大統領選挙期間中の10月に、ボルソナロ氏の支持者と思われるグループが反対勢力のサイトにハッキングを仕掛けたとされるものだ。問題のハッキングでは、フェイスブック上のアカウント「反ボルソナロ女性連合」の名前が、「ボルソナロ氏を支持する会」に改名された。
このアカウントには270万人のフォロワーが参加していたが、ハッカーたちはハッキング後、このアカウント内でボルソナロ氏への支持を呼びかけた他、アカウント参加者への誹謗中傷も行っていた。この件は、連邦警察の調べによって判明したものだ。
サロモン判事はこの件で、電話会社に対し、連警の捜査でハッキングに使われたことが判明している電話番号の所有者に関する情報や、アカウントへのアクセス歴に関する情報を公開することを命じた。
さらにツイッター社に対し、このハッキングに対し、ボルソナロ氏が発した「ありがとう、ブラジルのすべての女性たち」というメッセージを送った携帯電話、もしくはコンピューターのIPナンバーを5日以内に公表するよう命じた。
今回の件は、2018年に大統領選に出馬したマリーナ・シウヴァ氏とギリェルメ・ボウロス氏の訴えを受けたものだ。
この判断は、昨年半ばに、選挙高裁が2018年大統領選のネット上での犯罪疑惑についての捜査を再開すると決めたことを受けたもので、捜査がより具体的に動きはじめたことを示すものとして注目されている。
この選挙でのネット上の犯罪疑惑としては、ボウソナロ氏の支持者の企業家が下請け企業に命じ、大量の携帯電話にフェイクニュースを拡散した疑惑などもある。