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《ブラジル》コパ・アメリカ開催地に急きょ決定=コロンビア、アルゼンチンが中止で

5月31日、リオの代表キャンプ地で練習をするネイマール(Foto Lucas Figueiredo/CBF)

 南米サッカー連盟(CONMEBOL)が5月30日、6月に開催予定のコパ・アメリカの開催予定地だったアルゼンチンでの開催をコロナ禍を理由にキャンセル。翌日には一転し、ブラジルでの開催を発表した。5月31日付現地サイトが報じている。
 CONMEBOLは5月30日の夜10時47分に公式ツイッターで、アルゼンチンでのコパ・アメリカ開催を断念する声明を発表した。
 アルゼンチンでは5月20日過ぎに、直近7日間の1日平均の感染者数が過去最多の3万人台に乗るなど、コロナ禍が悪化している状況だ。
 今大会は本来、コロンビアとアルゼンチンで開催される予定だったが、コロンビアは政情不安定で反政府デモが繰り返され、多数の死傷者が出ていることから、CONMEBOLに開催を延期するよう要請したが、CONMEBOLがこれを拒否し、5月20日に同国での開催を断念した。同国もデモなどによる密発生で、感染者数、死者数の増加が続いている。
 コパ・アメリカは13日開幕、7月10日閉幕と決まっており、CONMEBOLは急きょ開催国を探す必要に駆られた。このため、5月31日に緊急会議を開催し、午前11時頃、ブラジルで開催すると発表した。

 CONMEBOLの役員たちがブラジルを開催国に挙げた理由は、ブラジルが2019年の開催を行った際、運営がうまくいっていたこと、他の国よりもスタジアムの設備が良いことなどが挙げられているようだ。
 だが、コロンビアやアルゼンチンほど、死者や感染者数が急増状態ではないとはいえ、ここ最近の1日における死者数、感染者数はインドについで世界第2位だ。加えて、この6月ははやくから、コロナ第3波到来の可能性を警告する報道が相次いでいる。
 今回のブラジルでの開催決定の背景にはボルソナロ大統領の接近があったことが有力視されている。CONMEBOLとブラジルサッカー連盟は当初、ブラジルでの開催の可能性を度外視していたが、5月31日午前11時19分に出したツイッターでの声明には、「ボルソナロ大統領に感謝する」との一文を添えている、
 これを受け、大統領候補のシロ・ゴメス氏が上院のコロナ禍CPIに捜査を求めたほか、連邦議員らが最高裁に開催差し止めを求める行動に出はじめている。

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 サッカーの全国選手権は5月29、30日に開幕。開幕戦はサンパウロ州4強には厳しいものとなり、サンパウロはフルミンセンセと0―0で引き分け。パルメイラスはフラメンゴに0―1、コリンチャンスは2部から昇格したばかりのアトレチコ・ゴイアニエンセに0―1、サントスはバイアに0―3で完敗。勝利を飾ることはできなかった。

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