リオ連邦地裁でラヴァ・ジャット作戦を担当しているマルセロ・ブレッタス判事が、実刑年数などに関する取引を検察と行い、判決を下していた疑惑がヴェージャ誌に証拠付きで報じられた。同誌では同判事のその他の疑惑も報じており、「第2のヴァザ・ジャット」として注目されている。4日付現地サイトが報じている。
これらの疑惑は、4日発売のヴェージャ誌のスクープで明らかにされた。同誌の報道は、弁護士のニタルマル・ジアス・フェレイラ・フィーリョ氏が連邦検察庁に対して行った報奨付証言をもとにしたものだという。
同誌によると、ニタルマル弁護士は報奨付証言を行うにあたり、ラヴァ・ジャット作戦の被告のひとりでデルタ建設元会長のフェルナンド・カヴァンディッシュ氏の弁護を担当した2017年頃、ブレッタス氏が検察庁リオ州支部の担当者との間で実刑年数の取引をしていたという事実を示す録音などを提出して、自分自身の証言を裏付けたという。
その録音の中で、ブレッタス氏はニタルマル弁護士に「(連邦検察庁リオ州支部LJ主任の)レオ(レオナルド・カルドーゾ・デ・フレイタス氏)と話をして、万事がうまくいけば、奴(カヴァンディッシュ氏)には43年もの実刑年数は下さないよ」と語っている。43年と語っているのは、同判事がエレトロヌクレアール元会長のオトン・ルイス・ピニェイロ・ダ・シウヴァ被告に与えた実刑年数を指していると思われる。
ヴェージャ誌が一般公開したのはこれらの録音で、発売と共に物議を醸している。
この報道ではさらに、ニタルマル氏がブレッタス判事に関し、「リオ州元知事のセルジオ・カブラル被告夫人のアドリアナ被告の刑を軽くしようとして、検察と裏工作した」「2018年のリオ州知事選の際、支持率1位のエドゥアルド・パエス氏が不利になるよう、元側近の汚職自白の証言を流出させた」などとして、様々な疑惑について語っていたと報じている。
LJ作戦では19年6月に、パラナ州連邦地裁のLJ担当判事だったセルジオ・モロ法相(当時)が、検察と緊密に連絡をとり、捜査の方向性なども指示していた疑惑を示す携帯電話の盗聴記録が漏れ、「ヴァザ・ジャット報道」と呼ばれて話題を呼んだが、それに次ぐ第2弾となりそうだ。