国家衛生監督庁(ANVISA)の理事たちが4日に審議を行った結果、ロシア製のスプートニクV、インド製のコバクシンの二つのワクチンの例外的な輸入を許可した。だが、妊婦や重い持病を抱えている人などには適用されないなど、厳しい制限付きの許可となった。4、5日付現地紙、サイトが報じている。
スプートニクVは世界60カ国以上で接種が行われ、効用も高いとされているが、4月28日に行われたANVISAの審議では、「(安全性に関する)情報不足」との理由で、0―5で緊急使用が却下されていた。
今回の審議では、同ワクチンの使用を求め、最高裁にも働きかけていた北東部6州の知事からの圧力や外交関係なども考慮し、4―1で例外的な輸入と厳格な条件下での使用が承認された。
インドのバラット・バイオテック社のコバクシンに対しても、同じく4―1で例外的な輸入が許可された。
輸入量は、スプートニクVが92万8千回分、コバクシンが400万回分となる。
ただ、コロナバック、オックスフォード・ワクチン、ファイザーなどのように、緊急使用が認められたわけではないため、品質の保証はされていない。
ANVISAはこの二つのワクチンの接種対象から、妊婦や重度の持病のある人、エイズ患者、アナフィラキシーのような全身アレルギー反応をワクチン接種後に経験したことのある人などを外している。
なお、今回許可された量以上のワクチンの輸入に関しては、今回許可分を使用した後に審議されることになる。また、許可された分で問題が生じた場合は使用が中止される可能性もある。