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《ブラジル》ゲデス経済相が緊急支援金の支給延長示唆=暫定令で110億レ工面?=新しい生活扶助にも言及

ゲデス経済相(Washington Costa-ASCOM/ME)

 ゲデス経済相が8日、新型コロナ対策としての緊急支援金の支給期間を少なくとも2カ月間延長するとの意向を表明したと7~9日付現地紙、サイトが報じた。
 緊急支援金の支給期間延長やボルサ・ファミリア(生活扶助)の見直しを求める声は各方面から出ており、支給額増額も含め、様々な憶測が流れていた。8日の発表によると、対象や金額はそのままで、支給期間を2~3カ月間延長するという。これにより、現状では7月までの予定の緊急支援金支給が9月までは保証された事になる。
 ゲデス氏は「少なくとも2カ月延長」とし、その理由も説明。「全ての知事が全ての成人への新型コロナのワクチン接種を9月末までに行うと言っている」と語った。
 サンパウロ州政府は、保健省からのワクチン供給次第としつつ、成人への初回接種完了は10月末との日程を発表しており、9月末までに全成人への接種完了との発言がどこから出たか不明だ。だがゲデス氏は、9月末までに接種が終わらなければ、10月まで支給延長との考えも明らかにした。
 この発言は民間銀行のビデオカンファレンスで行われたもので、ゲデス氏はさらに、「最終的な支援期間を決めるのは大統領だ。最初は緊急支援金の支援期間を2~3カ月延長し、その後は生活扶助(ボルサ・ファミリア)のプログラム改革に取り組む」と語った。

 緊急支援金の支給は昨年4月に始まり12月で終わったが、終了時には既に、支給期間の延長が望まれていた。だが、緊急事態宣言が延長されなかったため、通常の予算案の枠外での資金確保がかなわず、連邦議会と交渉を重ねた結果、440億レアルを上限に、緊急支援金の支給を再開する道が開かれた。
 再開された緊急支援金は受給対象者も支給額も減り、実情にそぐわないとされていたが、昨年と同じ600レアルに戻す案は反故にされた。
 ゲデス氏によると緊急支援金の支給延長用資金は、議会が承認した440億レアルから出る余剰金7億レアルと、暫定令で定める特別クレジットの110億レアル(一部報道では120億レアル)で賄われるという。
 現在の緊急支援金支給額は月々90億レアルだから、2カ月なら180億レアルの資金があれば足りるという計算だ。暫定令で扱う資金は予算枠の対象外となる。
 ゲデス氏は新しい生活扶助のプログラムに関する詳細への言及を避けたが、対象を拡大する意向である事と歳出上限法を守る事は明らかにした。
 また、公社民営化で入る資金を基に貧困撲滅のための基金を創設する予定である事を明らかにした後、下院が承認したエレトロブラス民営化に関する暫定令を上院も速やかに承認するよう望んでいると語った。この暫定令は22日までに承認されないと無効となる。
 また、郵便局民営化に関するプロセスや、今年行われたリオ州水道公社(Cedae)や空港、港湾ターミナルの入札にも言及した。

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