ブラジル中央銀行が、4月の経済活動指数(IBC―Br)は前月比で0・44%増、昨年同月比で15・92%増で、1~4月の累計も昨年同期比で4・77%増だったが、12カ月間の累計は1・2%減だったと発表と14日付現地サイトが報じた。
農業、工業、サービス業、税収を基に試算されるIBC―Brは、国内総生産(GDP)の先読み指数で、中銀通貨政策委員会(Copom)が経済基本金利(Selic)を決める際の参考資料の一つだ。
IBC―Brは3月に1・61%減を記録したが、4月は今年3度目の前月比増で、昨年2月を上回る139・65ポイントを記録した。4月は新型コロナの感染者が3月に次ぐ191万264人、死者が過去最多の8万2266人となり、外出規制が強化されるなどした事が響いたようだ。
市場では4月の指数が1%台、昨年同月比では18%台になる事を期待していたとされ、予想外に低い数字との声が出ているようだ。
また、同日発表の経済動向調査「フォーカス」では、今年のインフレ予測が5・44%から5・82%、今年のGDP予測は4・36%から4・85%に修正された。インフレ率の予測は10週連続、GDPの予測は8週連続の上方修正だ。
インフレ予測は政府目標の5・25%を超えた状態が続いており、中銀がインフレ抑制の意味でSelicを引き上げる事は必至だ。中銀は前回のCopom後に、15~16日開催の委員会でSelicを0・75%ポイント引き上げる意向を表明済みだ。今回の調査では、年末時点のSelicは、5・75%から6・25%に引き上げられている。