サンパウロ日伯援護協会(援協、税田パウロ清七会長)は5月27日10時から、リベルダーデ区にある援協本部ビル5階講堂で5月定例役員会を開催した。援協にこれまで尽力してきた堀井文夫氏、毛利連(もうりむらじ)氏、末吉ショウジ・アルマンド氏の3氏が5月中に亡くなり、1分間の黙祷で始まった。
税田会長は開会の挨拶でオンラインと対面による出席者に感謝すると共に「病は気からとも言います。必要以上に恐れず落ち着きを持つ事が大事」と呼びかけた。
JICAの助成金交付事業の費用と共に、JICA施設等整備助成金交付事業建設委員会設立を発表。委員長は税田清七会長、副委員長に島袋栄喜氏含め19人からなる委員会が承認された。
事務局報告では前園マルセリーノ事務局長が「援協傘下福祉施設では2月から入居者や職員のワクチン接種をし、2回目を終え安定しています。接種しても罹らない訳ではないので、まだ注意が必要」と述べた。
前園事務局長によるとイペランジアホームでは職員3人が接種後コロナに感染、軽症のため自宅療養している。一方、入居者からは感染者が出ていないという。
援協傘下にある福祉施設の平均扶助率(本人や家族が負担する分が実際の経費にしめる割合)は、さくらホームが35・10%、イペランジアホームが35・40%、厚生ホームが52・41%、あけぼのホームが54・40%となっている。
イペランジアホーム以外では生活困窮した人も多く、入居費が100%支払えない人が多いため、運営委員が経費削減などの努力しているが赤字が出ている状態。老人ホームは毎日24時間稼動となるため、祝日がある月には手当が付き経費がよりかかる事となる。
コロナ禍の影響で州政府との契約更新が滞り、扶助率が100%となっていた医療部門の自閉症児療育施設(PIPA)は、4月から契約更新され5万5千レの助成金が再び入るようになった。
地区組織委員会の園田昭憲副会長からの報告では、5月26日までの新規会員数は205人にのぼる。その内訳は、伯人が47人、日系人が125人。日本国籍が31人、他ペルーやアルゼンチン国籍となっている。
以前サンタクルス日本病院が運営し、リベルダーデ医療センターも提携していたプラザッキ保険がプレベント・セニョール(Prevent Senior)に買収された事により、日本語対応ができる同協会へ入会する人が増えているという。
会計報告では、日伯友好病院を除いた税引前利益は178万9785レアルの赤字と報告された。
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