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《ブラジル》労働報酬が2・2%減少=コロナ禍再燃の影響が出る

 応用経済調査院(Ipea)が16日、第1四半期の労働者の実質所得は昨年同月比で2・2%減ったと発表したと同日付現地サイトが報じた。
 この調査は新型コロナのパンデミックの影響を考察するためのもので、地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)のデータを分析している。
 今年の第1四半期は新型コロナの第2波の影響が強く出ており、パンデミック前の数字も入っている昨年同期より、厳しい結果が出た。
 Ipeaによると、収入減はほとんど全ての階層で起きたが、女性の収入と60歳以上の労働者の収入は例外的に増えたという。女性の場合は昨年同期比で1・33%、60歳以上の労働者の場合は7・06%増えた。他方、男性は4・7%減、25~29歳は7・73%減を記録した。

 実質的な収入減少が起きたのは民間企業で働く正規雇用者が多く、パンデミックの影響を強く受けると考えられていた自営業者は、収入が3・9%増えたという。
 Pnadは従来通りのものと、新型コロナの影響を確認するためのものがあるが、Ipeaによると、二つの調査はどちらも労働市場の回復は緩やかである事などを示しているという。
 経常利益は2125億レアルで昨年同期比で6・7%減り、実質所得の総額は2258億レアルで9・5%減少した。
 家族の介護など、報酬を受け取らない労働者は29・5%に増え、昨年同期の25%より増えた。Ipeaは就労形態の変化も全体の所得減を招いたと見ている。
 感染第2波の影響が最も大きかったのは北東部で所得が7・05%減ったが、中西部は0・84%減で済んだという。