ブラジルにおける「日本移民の日」を祝う特別号の発刊にあたり、日系社会の皆様に心からお慶び申し上げます。また、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々及び御家族・関係者の皆様に謹んでお悔やみを申し上げるとともに、罹患された方々には心からお見舞い申し上げ、早期の御回復をお祈りいたします。
ブラジルへの最初の日本人移民を乗せた笠戸丸が神戸港を出航し、サントス港に到着したのが1908年6月18日です。それから110年以上の時を経て、今なお、日本の文化や価値を大切にされながら、ブラジル社会の様々な分野で活躍し貢献されている皆様、そして艱難辛苦を乗り越え、ブラジル社会に根付かれた先人の方々に改めて深甚なる敬意を表します。
日本とブラジルは様々な分野で協力を進めてきました。私自身が取り組んだ案件としては、たとえば、ブラジルが中南米で先駆けとなった地上デジタル放送の「日本ブラジル方式」の導入がありました。日本の技術への評価が採用に結び付いたのであり、その評価の土台となっているのは、ブラジルにおける日系社会に対する厚い信頼であると考えます。
今般、日本政府は、新型コロナウイルスの影響を受けた日系の医療・福祉施設等への支援を決定しました。現在我々は、ウイルスという困難に直面していますが、その中でも、引き続き日本とブラジルの友好関係の更なる発展のために、日系社会との更なる連携に取り組んでいきます。
末尾となりますが、日本人移住者と日系人の皆様の今後のますますの御活躍、ブラジルにおける日系社会の更なる御発展を心から祈念します。