ブラジル日本移民113周年記念は歓喜を味わい、過去を振り返る時ではないでしょうか!
「歓喜を味わうとは」――日本移民の経済、農業、園芸、果実、セラード開発、料理、各分野で活躍する有能な人材、さらに、その歴史の継承などはブラジル社会に認められ、高く評価されています。
「振り返る時とは」――現在そして次代を担う世代は先達が残した価値観や原則を大切にし、これを伝承し、後世の世代と共に新しい夢のある時代を構築しなければならないからです。
県連は1962年に東京で海外移住者の支援や擁護などを目的に設立された『日本海外移住家族連合会』(略称=家族会)の窓口として、ブラジルの移住家族会をまとめるために1966年4月に設立されました。
県連には日本政府や母県と協力し、各会の利益を取りまとめ、代表し、擁護する義務があります。
その一環として、先達移民を記念して1975年にサンパウロ市のイビラプエラ公園内に建立された「開拓先没者慰霊碑」、および1998年6月21日にサントス市ボッケイロン海岸に設置され、その後、2009年10月18日にロベルト・マリオ・サンチニ市立公園に移転された「日本移民上陸記念碑」を管理しています。
また、1988年から始められた移民にゆかりの深い土地を訪問する「移民のふるさと巡り」は未開拓地を開墾し、そこに日系コミュニティーを築いた移民の功績を発見し、評価するプロジェクトです。
そして、日本祭りはブラジルの日系企業の協賛を得て、来場者に、各県の郷土文化や郷土料理を紹介し、おもてなしをする最も大きな反響をいただくイベントで、今ではブラジルの国境を越え、外国にもその影響は及んでいます。
113周年記念を迎えるにあたり、コロナウイルスによる規制を尊重し、記念行事はこのような場に記録を残すだけになってしまいました。
残念なことですが、今、日系社会や日系団体は世界中を席巻するコロナウイルスによるパンデミックで生じた様々な課題に果敢に立ち向かっている真っ只中にあります。
ワクチン接種は始まりましたが当局が期待する成果を得るにはまだ、数カ月かかる見通しです。そして、その先にやっと対面式の出会いを持つことができます、
この長期間にわたるソーシアルディスタンス政策や経済活動の制限は、専門職を持つ方やや企業に大きな影響を与えました。ある方はホームオフィスで働き、他方、失業し、経済面で困難に直面している方もいらっしゃいます。
しかしながら、このパンデミックはオンライン通信、インターネットバンキング、オンライン会議、ゲーム、セミナー開催、遠隔地教育などを向上させ、様々な商取引手段をもたらしました。これらは生活習慣の変化とともに、コロナ以降も私たちの日常生活の一部となっていくでしょう。
このようにして私たちは人生を歩んでいくことになります。
皆様が心身両面での健康に留意し、新しい良き時が間もなく訪れることを信じて、お過ごしになれるよう心よりお祈り申し上げます。