サンパウロ市は22日、この日に予定していたコロナワクチンの接種を中止した。同市では前週末からからワクチンの在庫切れを起こす接種会場が続出していた。22日付現地紙、サイトが報じている。
中止に至った背景には、21日午後6時の段階で、市内324カ所のUBSでワクチン切れが起こったことにある。21日は、「対象接種者の70%が接種を終えた」ことにより、ドライブスルー接種会場、メガポスト(大型接種会場)、薬局での接種が中止されていたため、14~19日に接種を受けられなかった50代の人がUBSや保健センターでの接種を試みた。21日現在の50代の接種率は90%に達しており、市が用意していたワクチンが足りなくなった。
だが、ワクチン必要量の見通しや配布に不手際があったことも指摘されている。サンパウロ市では、サンパウロ州の予定では16日からだった50代の接種を急きょ繰り上げ、14日からはじめていたが、週末には市内北部、東部、南部でワクチン切れを起こす保健機関やドライブスルー接種会場が出はじめていた。
サンパウロ市では22日中にサンパウロ州から18万8千回分のワクチンを受け取り、UBSなどに配布した。23日からは40代対象の接種がはじまる。
なお、22日は、サンパウロ市だけでなく、サンタカタリーナ州フロリアノーポリス、セルジッペ州アラカジュー、南マット・グロッソ州のカンポ・グランデ、パライバ州ジョアン・ペッソアと、5州都でワクチン接種が中止された。いずれの各市も、配布されたワクチンが尽き、補充する必要が生じたのだという。