中央銀行が24日、今年のインフレ率の公式予想を5%から5・8%に上方修正した報告書を発表したと24、25日付現地紙、サイトが報じた。
24日に発表されたのはインフレに関する四半期毎の報告書で、今年の予想インフレ率が5%から5・8%に上方修正された。また、政府の公式目標の上限である5・25%を超える可能性も、41%から74%に修正された。
中銀では、食料品や電気代の値上がり、為替の動向などから、直近12カ月間の累積インフレ率は8月の時点で8・5%に達すると予想。現行100ワット時あたり6・24レアルの電気代の追徴金(赤旗2)が、最大21%調整される可能性がある事は重大なインフレ要因と見られている。
短期予想では、9月以降はインフレが沈静化するが、年末時点で5・25%を下回るのは困難と見ている。それでもまだ、21日に発表された市場関係者による予想インフレ率の5・90%は下回っている。
他方、今年の国内総生産(GDP)の予想は、過去91年間で最悪の少雨による電力危機発生の可能性を認めながらも、3・6%から4・6%に引き上げられた。
ただし、インド株を含む新たな変異株による新型コロナの感染状況悪化や、部品不足や生産コスト上昇などによる工業生産の落ち込み、水危機などがGDPの成長率に悪影響を与える可能性も指摘している。
なお、25日に地理統計院が発表した6月のインフレ見込み率(IPCA―15)は0・83%で、5月の0・44%や昨年6月の0・02%を大幅に上回った。直近12カ月間の累計は8・13%となっている。