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特別寄稿=一緒にひばり33回忌法要ツアーを!=中南米日系人限定で6日特別配信=東京在住 中平マリコ

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 こんにちは。長い間、ご無沙汰しております。中平マリコです。
 2020年に続き、2021年もブラジルに行くことの出来ない私は、ブラジル日系社会の皆様のことが、とても懐かしく恋しいです。
 皆様にはお変わりなくお過ごしのことと思います。私もなんとか元気に過ごしています。
 それにしましても、これほど長い時間をかけ、コロナウイルスに振り回されるとは誰が想像したでしょう!?
 コロナ禍で外出も出来ず、ステイ・ホームを強いられる毎日に『心も身体も疲れてしまって…』と言われる方が多いのではないでしょうか?
 そんなブラジル日系社会の皆様に、ひばりさんの息子であり、ひばりプロダクション代表取締役社長の加藤和也様と、奥様の有香専務から素晴らしい贈り物を預かりましたのでご紹介させていただきます。
 もちろん、美空ひばりさんのことです。
 2021年は、美空ひばりさんの33回忌法要の年です。
 毎年ひばりさんの命日である6月24日には、ファンの皆様がお墓参りをしたり、大きな会場で「美空ひばりフィルムコンサート」を見たり…と、大勢の人が集まって、ひばりさんのお命日を一緒に過ごしていました。
 しかし、昨年に続き、今年もコロナウイルスの為、集まることはできません。
 そんな時、旅行を企画/運営するH.I.Sから、ひばりプロダクションにオンライン法要の企画が持ち込まれました。その結果、来る6月24日お昼の12時~14時、『美空ひばり33回忌法要お墓参りツアー』が、実現したのです。
 日本、ハワイの方の参加のもと、行われました。
 内容は…
(1)横浜にあるお墓へお墓参り。
(2)ご自宅の中にある記念館を訪問。
(3)33回忌のために特別編集されたフィルムコンサート鑑賞。
(4)親しかったご友人3人が、ひばりさんとの思い出話し(噂供養)。

(5)夕方には、東京タワーと、ひばりさんの生誕地 横浜にある横浜マリンターが、ひばりカラーにライトアップされます。
 このツアーに参加した人たちは、ひとり、ひとりが離れた場所で、オンラインの良さを活かして、同時刻、ひばりさんを思い、偲ばれるのです。
 「ブラジルにも…」と声をかけて下さいましたが、残念なことに時間があいません。
 ブラジル時間でいうと、オンラインツアーの時間は、夜中0時~2時でしたので、皆様は眠っている時間になります。
 そこで、この事情を説明させていただきましたところ、ブラジル移民のご苦労をよく理解され、海外日系人大会に参加されるほど、いつも日系人の皆様に寄り添い、応援して下さっているひばりプロダクションの加藤社長と有香専務は、『同じ日に見ていただけないのは残念ですが、母 美空ひばりをいつも大事にして下さるブラジル日系人の皆様にも、ぜひ、母の33回忌を一緒に偲んでいただければ…』と、期日限定のユーチューブ配信を申し出て下さいました。
 ブラジル時間7月6日(火)19時から、1回のみですが、『美空ひばり33回忌法要お墓参りと記念フィルムコンサート』を見ていただけることになりました。
 なお、私の方から有香専務に、『せっかくなので、日本語の部分にポルトゲス字幕を入れたらいかがでしょうか?』と提案させていただきましたところ、大変喜ばれ、ポルトゲスの字幕入りとなります。この作業を手伝って下さるのは、いつも私のブラジル公演の時にお手伝いして下さる鈴木ジョルジュさんです。ひばりプロダクションのOKもいただいています。
 以下は私見ですが、ポルトゲス字幕入りですので、一段と、ひばりさんを身近に感じていただけると思います。先が見えないコロナ禍の中、ステイ・ホームを強いられ、不安との戦いに、心が疲れ、辛くなっている皆さまと共に、少しの間、ひばりさんに想いを寄せ、ひばりさんと一緒に歌い、明日への力が湧いてくるといいなぁ~と思っています。
 『皆さん、不死鳥美空ひばりさんからエネルギーをもらいましょう!』と言う気持ちです。なお、文協からひばりプロダクションに対して『ブラジル以外の南米諸国にも配信許可を…』と言う申し入れがあり、お話ししましたところ、快諾して下さり、結果、ペルー、アルゼンチン、パラグアイ、チリ、ボリビア、ドミニカ共和国、ベネズエラ、ウルグアイ、キューバ、メキシコ、コロンビア、エクアドルへの告知/配信も決まり7月1日より告知が始まりました。
 以上がこの度のオンライン・イベントの経緯です。


 中南米在住者限定。申し込みは(https://www.bunkyo.org.br/br/inscricao/)でメールアドレス、氏名、住んでいる町もしくは国、年齢を必ず入力の上申し込む。締め切りは4日まで。動画は申込者のみが視聴でき、配信は1度限り。また録画禁止。


母を想ってくださる南米の皆さまへ感謝を込めて
株式会社ひばりプロダクション
代表取締役社長 加藤和也

 ブラジルはじめ南米諸国の皆様、こんにちは。
 私は美空ひばりの長男で、ひばりプロダクション社長の加藤和也と申します。
 本年は母が旅立って32年となり、命日の6月24日には33回忌という特別な年を迎えました。
 本来であれば、墓前にて母にお会いいただくのですが、この状況に鑑み、オンラインにてお墓参り法要をさせていただくことと致しました。
 母の墓前での法要ご供養をさせていただき、33回忌記念の特別フィルムコンサートを60分はさみまして、母の憩いの自宅を生前のまま記念館としております「美空ひばり記念館」に御三方の著名な親友のゲストの方々をお招きしての噂供養も皆様にご覧いただくことができます。
 また、夜には昭和33(1958)年建設、高さ333メートルの母との想い出が詰まった東京タワーと、母の生誕地である横浜マリンタワーを母の愛した紫色にライトアップ致しましたのでその美しい映像も最後にお届けいたします。
 一つ、母が1970年にブラジルでコンサートをさせていただいた時のお話をさせてください。ブラジルからコンサートのオファーをいただいた頃、母は分刻みのスケジュールを精力的にこなしておりました。
 当時、日本からブラジルに渡るには丸2日間かかった時代のことでしたから、スタッフはコンサートのオファーを母の耳に入れておりませんでした。これが漏れ伝わった時、普段温厚な母が、「私の歌を聴きたいと言ってくださる人のところへは何があっても歌いに行きます。

美空ひばり一行の到着を報じる1980年8月7日付パウリスタ新聞

 特にブラジルでは大変なご苦労をされた先達の皆さまが待っていてくださるのです。すぐに、予定を立ててください」と激怒した話は、今でもレコード会社とスタッフの間で語り草になり、当時は、テレビ番組でも取り上げられたこともありました。
 晩年にも、歓待してくださった皆様の前で、もう一度コンサートをしたいと言っていた母ですが、叶わず心残りだったと思います。
 そんな母の希望が、没後のフィルムコンサートで叶いましたのは、熱心に調整してくださった方々と心待ちにしてくださった皆様のお陰様でした。
 そしてこの度の母の33回忌法要にご参加いただけましたら、母にとりましても良い供養になると思い、ブラジル日本文化福祉協会(会長 石川レナト)を通じ皆様にお届けさせていただく事と致しました。是非ご覧いただけましたら幸いです。
 調整をしてくれた私の妻で専務を務める有香、ブラジル日本文化福祉協会(会長 石川レナト )にお話を通し細かい作業をこなしてくださった中平マリコさん、ご丁寧な翻訳を付けてくださった鈴木ジョルジュさん、ブラジル日本文化福祉協会(会長 石川レナト)に心より御礼を申し上げたいと思います。
 母の想いが皆様に伝わりこの映像を通して心を一つにしていただけましたら幸いです。