リオ州の零細・小企業支援サービス機関(Sebrae―RJ)が行った調査によると、同州では1~5月に9万2244の新企業が創立しており、その内の84%が個人零細企業(MEI)である事がわかったと4日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
2008年に制定された条例により、2009年7月から登録が始まったMEIは、個人で立ち上げ、従業員は1人までという零細企業だ。MEIと認められるのは年商8万1千レアル(月額6750レアル)までで、正規の領収書発行や企業としての融資を受ける事も可能だ。ただし、他の会社や人物を共同経営者に加える事はできない。
また、国立社会保障院(INSS)の積み立てや税金の支払いも簡便化(一部の税金は免除)され、疾病保険や出産時の支援金、年金の受け取りも保障される。
リオ州で1~5月に創設されたMEIの内、1万4346社は、外食産業など食に関わる会社だ。また、運輸関連が9678社、建設関連が7808社、服飾関連が7513社、美容・理容関連が6567社となっている。
同州で1~5月に発足した会社は10万9829社で、MEIが9万2244社、零細企業が1万1663社、小規模企業が2985社、中規模から大規模の企業が2937社となっている。
同州Sebraeのアントニオ・アルバレンガ氏によると、パンデミックは個人、零細、小規模企業が多数生まれる機会ともなったが、個人零細企業は生き残りが困難だから、パンデミックの中では特に創意工夫で乗り切る気概が必要だという。
同氏はまた、会社を立ち上げる前に戦略を立て、財政面に十分に配慮する事やデジタル化を進め、ネット販売などを積極的に行う事、競合相手を知り、顧客を知る事、価格や顧客への対応に常に注意する事などの必要にも注意を喚起した。
Sebraeでは、各種のトレーニング用のプラグラムも用意し、職能訓練や商談をうまく進めるためのハウツーなどのオリエンテーションも行っている。