サンパウロ市市役所が13日、新型コロナのパンデミックへの対応で滞っていたコロナ感染症以外の病気への対応を正常化するため、公立病院の対応時間を延長し、手術や検査を増やすと発表したと同日付現地サイトが報じた。
対応時間が延長されるのはDiaと呼ばれる病院で、サンミゲル(東部)とヴィラ・ギリェルメ/ヴィラ・マリア(北部)、ブタンタン(西部)、イビランガ・エ・Drフラヴィオ・ジアノッチ(南東部)、シダーデ・アデマル(南部)の5病院は24時間対応、イタイン・パウリスタとサンマテウス(東部)、ブラジランジア/フレゲジア・ド・オ(北部)、ペーニャ、モオカ、ヴィラ・プルデンテ(南東部)、カンポ・リンポとMボイ・ミリンⅠ(南部)の8病院は7~22時の対応となる。
高齢者や基礎疾患がある人や、手の込んだ手術などで入院が必要な場合の対応は、24時間対応の病院や、小中規模の病院で行う。これらの措置は、コロナ禍で延期されたりした手術を実施するまでの時間を短縮するためのもので、大腸や上部消化管、頭頸部などの内視鏡検査なども加速化させる意向だ。
サンパウロ市では、対応時間延長に伴う医師や看護師を雇用したり、必要な機材を購入したりするため、月々400万レアルを投資する意向だ。
これらの措置は、新型コロナの感染者や入院患者が減少し、コロナ感染症患者のために確保していた病床を通常の医療活動でも使用できるようになってきた証拠だ。
オズワルド・クルス財団(Fiocruz)によると、コロナ患者用の集中治療室の占有率は全州で90%以下となっており、サンパウロ市の占有率は61%まで下がっている。