経済省経済政策局が14日、今年の国内総生産(GDP)の成長予測を5月時点の3・5%から5・3%に1・8%ポイント(P)上方修正した報告書を発表したと同日付伯字サイトが報じた。
GDP予想が1・8%Pも修正されたのは、第1四半期のGDPが前期比で1・2%増という、市場の予想を上回る成長を記録したためだ。
報告書では、感染再燃の中でも直前の2四半期に観測された成長傾向に上乗せする形の成長を見た事や、サービス業をはじめとした全業種で企業家の信頼感指数が上昇している事、予防接種の進捗と外出規制緩和で第2四半期のサービス業の成長予測が引き上げられた事が、経済活動や雇用、所得の回復にも影響すると見ている。
報告書では、1~5月の投資が昨年同期比で43・6%伸びた事にも注目し、今年から来年にかけての生産性向上に繋がるとの見解を表明。「現時点で最上の経済政策は予防接種」とし、構造改革や財政再建政策、公社民営化、プロマーケット改革と共に迅速なワクチン接種を継続する必要も強調している。
経済省では、22~25年のGDP成長予測は2・5%のまま据え置いているが、今後の見通しは、パンデミックや水危機とそれを反映した経済指数やエネルギー事情といった不安定要素次第としている。
パンデミックの影響には人的資材や家庭の負債、雇用、公共衛生部門に与えた衝撃、貧困などが含まれる。貧困層では特に、教育の機会喪失による影響も大きく、貧困対策は急務だ。
今年のインフレ予測は5・05%が5・9%となり、政府目標の上限を上回った。6月のインフレ率は5月より低いが、12カ月間の累積は8・35%に及んでいる。