「『リベルダーデに新しい風を吹かせたい』そんな思いで今回出店します。お客様にはぜひ日本の焼き鳥を知ってほしいです」――藤原美明さん(39歳・広島県)は、そう意気込みを語る。日本食店が集まるサンパウロ市リベルダーデ区バロン・デ・イグアッペ通りに、焼き鳥専門店「焼き鳥ココロ」が21日(水)にオープンする。
同店は、ねぎと鳥を交互に串に刺した「ねぎま」や「はつ(鳥のコラソン)」「砂肝」「つくね」などの日本風の焼き鳥や、薄切りの豚肉を数枚層にして揚げた「ミルフィーユとんかつ」「揚出し豆腐」「牛肉コロッケ」などの一品物を提供する。
また「唐揚げ定食」や「黄金の焼き肉定食」「チキンカツ丼」「焼き鳥ココロ重」などの定食や丼もあり、大小含めて40種類ほどの本格和食メニューを提供する。焼き鳥の価格は1本7レから、定食・丼も29・50レからと手が届きやすい値段設定。
「日系・非日系問わずバールやボテコのように気軽に来てほしいと思い、定食も用意しました。来店してもらいやすいように値段も手頃なものにしています。お客様には日本の焼き鳥を味わってもらい、『また来たい』と思うような店にしたい」と語る。
藤原さんは、2013年に某日系外食チェーンの駐在員として来伯し、当地で5年勤務した後に独立。飲食店の立ち上げのアドバイザーとしてコンサルティング業務を行う傍ら、19年3月にはサンパウロ市パライゾ区に「居酒屋ココロ」を創業。コロナ禍にも負けず同店の営業も2年半を迎えた中で今回2店舗目の「焼き鳥ココロ」を出店する。
同店内装は入り口から見て細長く、隣接するガレリアに出す席も含めて30席前後。店の外を通る人は店頭に設置されている焼き場の調理をガラス越しに見られる。「この物件を見た時、焼き場で煙を上げながら串を焼く店員の姿がすぐに脳裏に浮かび出店を決めました」と説明する。
さらに「コロナ禍で今まで以上に飲食店の経営が難しくなったと思います。経済が戻りつつある現在でも後ろ向きな声を聞きますが、今こそ挑戦してリベルダーデに新しい風を取り入れて盛り上げたい!」と語った。
開店セレモニーはコロナ禍を考慮して行わない。平日は11時30分~15時・18時~22時、土日祝日は11時30分~22時まで営業。定休日は無し、年中無休で営業。(政府の外出自粛令発令の際は変更有り)店舗住所は以下。(Rua Barão de Iguape,158, Liberdade, São Paulo)問い合わせは電話(11・3208・2575)まで。