ボルソナロ大統領は18日、腸閉塞の治療を終えて退院した。入院は4日間で終わった。正式な復職は19日からで、大統領は早速、選挙の投票形式をめぐって最高裁を批判する発言を行った。19日付現地サイトなどが報じている。
ボルソナロ大統領は18日、入院先のサンパウロ市ヴィラ・ノーヴァ・スター病院から退院した。14日にブラジリアの軍病院から移送された際は「手術か」とも囁かれたが、結局手術は行わなかった。治療の結果、経過はよく、この日の退院となったが、退院後のガイダンスを厳しくつけられた上での退院となった。
退院となった18日には、ワクチン不正契約疑惑浮上のエドゥアルド・パズエロ前保健相に関し、「ブラジリアはロビイストの天国だ」と発言し、仲介業者を悪者にしてパズエロ氏を擁護した。
職務復帰となった19日、大統領は以前から繰り返している、電子投票による選挙の不正説を改めて唱え、「投票結果の印刷付きの投票にしなければ選挙には出ない」と発言した。先週行われた下院の審議では印刷付き投票を正式採用するための法案は却下されそうになり、審議延期となっていた。
この言動は12日にルイス・フクス最高裁長官との間に交わした「三権への攻撃的な言動を控える」との約束を破ったとして、大統領側近からも批判が出ている。
★2021年7月17日《ブラジル》ボルソナロ大統領=手術なしでも経過良好=退院日程の目処は立たず
★2021年7月16日《ブラジル》ボルソナロ大統領=当面は緊急手術不要の判断=投薬などで治療、退院は未定
★2021年7月15日《記者コラム》ストレスで入院? 孤立感強める大統領