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《ブラジル》中銀 インフレ予想を上方修正=Selicは年末7%か

 26日に中央銀行発表の経済動向予想調査「フォーカス」によると、今年のインフレ予想や経済基本金利(Selic)の予想が前回調査より引き上げられたと同日付現地サイトが報じた。
 フォーカスは国内の金融機関などを対象として行われる動向予想調査で、今年の予想インフレ率は前回調査の6・31%から6・56%に引き上げられた。この数字は既に政府のインフレ目標上限値の5・25%を大幅に超えており、中銀はインフレ抑制策を作成、提示する必要がある。
 6月の広範囲消費者物価指数(IPCA)は前月より0・53%高く、5月の0・83%高こそ下回ったが、1~6月の累計は3・77%、直近12カ月間の累計は8・35%で高止まりしたままだ。他方、来年以降の予想インフレ率は、22年3・8%、23年3・25%、24年3%で据え置かれた。

 中銀がインフレ抑制に使う切り札はSelicで、年末時点の予想は、前回調査の年6・75%から年7%に引き上げられた。来年末の予想は年6・25%、23年と24年の年末時の予想は年6・5%となっている。
 インフレ高進時はSelic引き上げが常道だが、Selicが上がると融資などの返済金利も上がり、経済活動にも悪影響を及ぼし得る。
 国内総生産(GDP)の予想成長率は5・27%から5・29%に上方修正された。最近の税収増は経済活動の回復を示唆している。来年の予想成長率は2・1%、23、24年は2・5%となっている。年末の為替の予想は1ドル=5・05レアルから5・09レアルに引き上げられた。来年末の予想は5・20レアルとなっている。