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《ブラジル》大統領長男がコロナ禍CPI補欠委員に=ノゲイラ氏の官房長官就任で

エインゼ上議(左)とフラヴィオ上議(Jefferson Rudy/Agência Senado)

 シロ・ノゲイラ上議(進歩党・PP)が官房長官に就任することに伴って欠員となる、上院のコロナ禍議会調査委員会(CPI)の連邦政府側委員の座をめぐり、「補欠」という形でボルソナロ大統領長男のフラヴィオ上議(パトリオッタ)が加わる可能性がでてきたと、27、28日付現地紙、サイトが報じている。
 現状では、フラヴィオ氏はCPI委員にはなることができない。それは、シロ氏が「PP、民主運動(MDB)、共和者(RP)」の3党のブロックからの代表であり、そこにパトリオッタが含まれていないためだ。
 こうした経緯で、ノゲイラ氏の直接的な後継委員はルイス・カルロス・エインゼ氏(PP)になる予定になっている。
 だが、エインゼ氏が委員に昇格することで「補欠」に空きができるため、このブロックにパトリオッタが新たに加わるか、ブロック内の委員配分権を持つPPがブロック外の政党に提供している政府側委員の枠を利用することによって、フラヴィオ氏のCPI加入が可能となる。

 フラヴィオ氏はこれまで、CPIとは直接の関係はない立場だったが、しばしば傍聴席に現れ、連邦政府寄りの召喚者であるエドゥアルド・パズエロ前保健相や社会通信局元局長のファビオ・ワインガルテン氏、ダヴァティ社のルイス・パウロ・ドミンゲッティ氏らの援軍として傍聴席から野次を飛ばすなどして、レナン・カリェイロス報告官(MDB)やランドルフ・ロドリゲス副委員長(レデ)、オズマール・アシス委員長(社会民主党・PSD)らと強く対立していた。
 ただし、ノゲイラ氏の後任を加えたところで、CPIでの勢力図は変わらない。同CPIは11人の委員で構成され、連邦政府側と反連邦政府が4人ずつで独立派が3人だ。現状では独立派が反連邦政府側に強くなびいていることから、別名「G7」と呼ばれる多数派となっている。
 今後のCPIに関して、ノゲイラ氏はエドゥアルド・ブラガ上議(MDB)に連邦政府派のまとめ役になることを期待している。同CPIは現在休会中で、8月3日から審議を再開する。