3日から上院のコロナ禍に関する議会調査委員会(CPI)が再開される。今週のCPIではアミウトン・ゴメス牧師ら、コロナワクチンの不正契約疑惑に関与したとされている人たちが証言を行う。またCPIは、リオ州の連邦病院での不正に関しての捜査も求める意向でいる。1、2日付現地紙、サイトが報じている。
2週間閉会していた連邦議会が再び開会し、CPIの証人喚問も今週から再開される。今週は3人の人物を召喚し、証人喚問を行う予定だ。
3日は非政府団体の全国人権問題事務局(Senah)の創設者で代表のアミルトン・ゴメス・ダ・パウラ牧師だ。Senahはこの3月に、保健省からの承認の下で、米国のダヴァティ社との間でコロナワクチン4億回分を、保健省が1月に購入した価格の約3倍の価格で違法契約しようとした疑惑がもたれている。ダヴァティ社伯国委託販売員のルイス・パウロ・ドミンゲッティ氏の携帯電話の通信記録からは、同牧師がこの件でボルソナロ大統領と直接交渉を行った疑惑も浮上している。
4日には、保健省ロジスティック部のディレクターだった陸軍中佐のマルセロ・ブランコ氏が召喚される。同氏は2月25日に、ロジスティック部部長のロベルト・ジアス氏がダヴァティ社とアストラゼネカのワクチンの購入に関する交渉の席で、1回分につき1ドルの賄賂を要求したとされる食事の場に同席したとされる人物で、ダヴァティのブラジル代表のクリスチアーノ・カルヴァーリョ氏などから「賄賂交渉はブランコ氏のグループからはじまっている」とも指摘されている。
5日には、企業家のアイルトン・ソリゴ氏(通称アイルトン・カスカヴェル氏)が召喚される。同氏はエドゥアルド・パズエロ前保健相が二番目に懇意にしていた人物で、保健省絡みの入札案件などでも頻繁に名前があがっていた。最初は非公式に動いていたが、昨年6月にパズエロ氏からの指名で業務に就き、解雇される直前の今年3月には、ファイザー製薬と1400万回分のワクチン契約を行ったなど、疑惑の発表も行っている。
またCPIは、コバクシンの不正契約に仲介企業として加わったとされるパラナ州の企業、プレシーザ・メジカメントス社社長のフランシスコ・マシミリアーノ氏の召喚を、同氏が滞在先のインドから帰国するのを待って行うことを決めている。次回の召喚は10日に行われると見られている。
CPIはさらに、リオ州にあるボンスセッソ、アンダライーの二つの連邦病院と国立外傷整形外科研究所(Into)の三つの連邦機関に対して捜査を求める構えであるという。それはCPIが6月23日にこれらの機関に提出を命じた書類が、10日間という期限を過ぎても出されていないためだ。CPIは再度、書類提出を求めても応じない場合は、しかるべき機関に家宅捜索と証拠物件の押収を求める意向だ。
これらの機関は、前リオ州知事のウィルソン・ヴィッツェル氏がCPIに召喚された際、「(大統領長男の)フラヴィオ上議の支配下にある」と指摘していた機関でもある。