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マナウス=草の根で日本語学校施設増強=西部アマゾン日伯協会を支援

供与式での除幕の様子(マナウス総領事館提供)

供与式での除幕の様子(マナウス総領事館提供)

 7月17日、マナウス総領事館(荻野正裕総領事)と西部アマゾン日伯協会(錦戸健会長)の間で、草の根文化無償資金協力案件による「西部アマゾン日伯協会日本語教育施設増強計画」の供与式が行われた。
 以前は図書館と娯楽室として利用していた部屋を、15人が入れる教室4室へ改修し、教室や教員室だった部屋を図書館に改修する。改修する教室にあわせてプロジェクター、パソコン、机、椅子、空調機等も整備される。
 供与式後の錦戸会長へのメール取材によると、同プロジェクトはコロナ禍前の2019年に申請したもの。同年にこれまでで最多となる728人の生徒が入学していた。
 そのため少人数の上級者クラスの教室不足や、新学習者が授業外で日本語と接する場などの環境を整備する必要がでていた。錦戸会長は「こうして設備が整うことで更に学習者が増加することが期待できる」とコメントを寄せた。

新図書館(マナウス総領事館提供)

新図書館(マナウス総領事館提供)

 供与式には荻野マナウス総領事や、同協会から錦戸会長、プロジェクト責任者の岡本健教育担当理事、藤井ロドリゴ渉外広報担当理事、干場トーマス援護担当理事が参加した。
 このほかアマゾナス日系商工会議所の本田貴弘会頭や八幡良一マナウス日本人学校校長、同協会文化担当理事も務める三木信夫マナウスカントリークラブ会長も出席。
 州立中学校で日・ポ語の授業を行う2校で、デジャルマ・バチスタ中学のジェッシカ・パシェッコ校長やジャシマール・ガマ中学校のマウリシオ・セントリオン校長、三浦洋平私立ジョセフィーナ・デ・メロ学校理事長、アマゾナス連邦大学より内ヶ崎留知亜語学部代表と錦戸みどり日本語学科代表など日本語教育関係者も出席した。
 荻野総領事は式典で同協会について「日系のみならず広く同州の人々に日本を紹介し、日本と伯人を結ぶ懸け橋として重要な役割を果たしています。新しい教室や図書館を積極的に活用して頂き、更に多くの方々に日本や日本語に関心をもって頂ければと思います」と期待を寄せた。
 式典に参加した日本語教育関係者も「マナウスは全伯中でも日本語教育が活発な地域で、当館にとって重要なパートナーです。引き続き協力・支援を行っていきたい」と挨拶をした。

新教室の1室(マナウス総領事館提供)

新教室の1室(マナウス総領事館提供)

 錦戸会長は式典で「日本国政府の草の根文化無償協力支援により、当協会の日本語教育施設が拡充されたことは大変喜ばしく、総領事館に対し心より御礼を申し上げます」と謝辞を述べた。
 「日本文化及び日本語の普及に努めることが当協会の責務である感じており、これまでも当地日系諸団体等とも連携しながら普及に努めてきましたが、今後も引き続き尽力していく所存です」と意気込みを語った。
 さらに挨拶のなかで2019年に最多の入学者を得たが、昨年のコロナ禍で授業の中断が余儀なくされ、生徒数が年間で約350人と減少していた時期もあったことを説明。今年は状況が改善して生徒数が戻りつつあり、年初には490人の申し込みがあったという。