ブラジル中西部のマット・グロッソ州ドウラードス市で、金をやると言われた未成年者達が11歳の先住民の少女を連れ出し、話を持ちかけた男や少女を探してたどり着いた少女の叔父を含む5人で強姦した上、採石所の崖から投げ落として殺害するという事件が起きたと12日付G1サイトなどが報じた。
州民らを震撼させた事件は、9日朝、ボロローと呼ばれる先住民部落に程近い採石所の崖下で、大きな裂傷を負った少女の遺体が発見された事で明るみに出た。
遺体が発見された採石所ではかなり離れた所で少女の衣服の一部が見つかっており、警察は当初から強姦を疑った。少女が崖から投げ落とされる前に強姦されていた事は検死によって確認され、警察は強姦、殺人事件として捜査を始めた。
この事件では、少女と同居していた家族や親族など7人が事情聴取を受けた。それにより、少女の叔父を含む成人男性2人と、未成年者3人の関与が判明した。
同件の捜査責任者のエラスモ・クバス警部が容疑者らの供述から得た情報によると、8日夜、少女の家で酒を飲んでいた13歳と14歳の少年達は、酒を買い足しに出た際、成人男性と16歳の少年から声をかけられ、「少女を連れ出せたら100レアルやる」と言われたため、少女を引きずったり殴ったりしながら採石所まで連れ出したという。
この2人は、採石所で待っていた男性から金を受け取ると、その金で酒とタバコを買って現場に戻り、少女に酒を無理強いした。少女が泥酔状態になると、4人がかりで強姦したが、その時、少女を探しに出た叔父が現場に来たが、叔父はレイプを止めようとせず、自分もそれに加わった。
少女は強姦されている間、「助けて!」「やめて!」と叫んでいたが、そのまま気絶。だが、その後、意識が戻り、再び叫び始めたため、男性と未成年者達は少女を殺害する事を決め、崖の端まで引きずって行き、投げ落とした。
崖の高さは約20メートルで、少女は即死。途中で岩肌にぶつかった事で裂傷なども負ったと見られている。
クバス警部によると、少女の叔父は事件直後に事情聴取を受けたが、レイプに加わった事を隠していた。だが、その後の捜査で関与が疑われ、もう一度事情聴取を受けた際、犯行に加わっていた事を認めたという。
少年達に声をかけた男性と叔父はドウラードス市の州立刑務所に収監され、13、14、16歳の少年3人は少年院に送られた。
クバス警部によると、少女を投げ落とす時は5人が力を合わせたというが、同件に関与した5人は皆、取調べ中も後悔の念を見せておらず、関係者を驚かせた。5人は全員、強姦と殺人の罪に問われているが、叔父の罪状には女性殺人の嫌疑も加わっているという。