デルタ株による新型コロナ第3波への懸念が広がる中、セアラー州政府が到着する旅行客に対し、ワクチン接種を終えた事を証明する書類か、新型コロナには感染していない事を証明する書類の提示を義務付ける事を認める判決を得たと、11~12日付現地サイトが報じた。
同州では10日の保健省発表で4人のデルタ株感染者が確認されたと報告されている。11日付G1サイトによると、同州保健局が空港に設けた旅行者向けの検査センターでは、6日までに15人のデルタ株感染者を確認している。
このため、同州政府はさらなる同株感染者発生防止策として、同州に降り立つ旅行者に、コロナワクチンの接種を完了している事、または事前の検査で陰性であった事を証明する書類の提示を義務付ける事にした。
この方針は連邦地裁によって承認され、2度のワクチン接種または1度でよいワクチンの接種を受けた接種完了者である事を証明する書類か、搭乗の72時間前までに受けたPCR検査またはそれに準ずる検査で陰性であった事を証明する書類のいずれかを提示した人しか、州内に入れなくなる。
この提示義務の対象には、同州の空港に到着する他州からの商用機と個人所有の小型機の利用者が含まれる。
この措置の適用を認めた連邦地裁判事は、「国内を自由に移動したり旅行したりする権利を制限するための措置ではなく、州民の命を守るための措置だ」と説明。裁判所が証明書の提示義務を認めた事は11日に公表されたが、民間航空監督庁などによると、同措置の適用開始日時はまだ確定していないようだ。