13日、ブラジル労働党(PTB)党首で元下議のロベルト・ジェフェルソン氏が、リオ州の自宅で連邦警察に逮捕された。13日付現地サイトが報じている。
逮捕命令は最高裁のアレッシャンドレ・デ・モラエス判事によるもので、同判事が管轄する「デジタル・ミリシア(ネット犯罪者)捜査」の範疇において行われた。
モラエス判事はジェフェルソン容疑者に対し、「名誉毀損」「誹謗中傷」「犯罪扇動」「組織犯罪」など13の罪状をあげている。今回の処分は逮捕だけにとどまらず、同容疑者のネット上での投稿禁止や、武器やコンピューターなどの所持品没収なども含まれている。
ジェフェルソン氏はかねてから、銃を構えて最高裁を威嚇する写真を流したり、在ブラジル中国大使を「猿」、LBGT運動家を「薬物中毒者」と呼ぶなど、過激な言動を繰り返していた。
ジェフェルソン氏は自身が2005年に暴露したメンサロン事件で実刑判決を受けたが、服役から復帰後、ボルソナロ大統領支持派に転じており、ただの応援を踏み越えた過激な言動を続けていた。
ジェフェルソン容疑者は以前から、モラエス判事と対立状態にあり、6日には上院に同判事の罷免請求を出していた。また、モラエス判事が12日に、連邦警察の守秘事項を漏洩した件でボルソナロ大統領を捜査する指令を出した後も、同判事を「最高裁の犬」などと呼んで罵倒していた。