新学期の授業が始まった事や外出規制緩和で、8月前半のサンパウロ市の交通渋滞は7月より161%悪化と18日付現地サイトが報じた。この数字は、市内を走る運転手らが使うアプリWazeが渋滞発生を警告した回数から算出された。
それによると8月1~15日は、6~8時のピーク時に2108件の警告が発せられた。この数は7月の808件より161%増えており、昨年同月の921件も大幅に上回った。渋滞が特にひどいのは市南部のワシントン・ルイス道で、6~8時の警告は1日平均27件だった。この数は7月より53%、昨年同月比では270%多い。
12~14時は少しましで、7月の1328件に対し、2342件で76・4%増、昨年8月の1253件と比べると86・9%増だ。
だが19年8月は、6~8時が6051件、12~14時が3440件だったから、同年と比べるとまだ少ない。
専門家は、8月の警告増は、幼稚園や保育園以外の教育機関で対面授業再開が全面的に認められた事と、商店などの入場者数が80%まで拡大された事などで、車で乗り出す人が増えた事が原因と見ている。
ただ、0~3歳の子供向け教育機関は60%、それ以外の機関では100%の対面授業が許可されても、感染が怖くて遠隔授業を望む子供や親がおり、全員が登校している訳ではない。コロナ禍で在宅勤務者が増えた事も通勤ラッシュ緩和につながっている。
ただし、7月や昨年と一昨年の8月の数字は月間だから、今月末時点の比較ではさらに悪くなるはずだ。17日からは規制緩和がさらに進んでおり、後半は交通渋滞が悪化する可能性がある。