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リオ総領事館=ワタナベ氏に旭日中綬章伝達=研究者として日伯交流に貢献

 

エジソン・ヒロカズ・ワタナベ氏

エジソン・ヒロカズ・ワタナベ氏

リオ日本国総領事館(橋場健=はしば・けん総領事)は令和2(2020)年春の叙勲者であるエジソン・ヒロカズ・ワタナベ氏(二世、68歳)への旭日中綬章伝達式を7月29日にオンライン上で実施した。
 橋場総領事は同氏に「研究者として輝かしいキャリアを積んできただけでなく、日本とブラジルの留学生及び研究者交流を通じた両国間の友好親善に尽力、多大な貢献をされた」と称え、祝辞を述べた。
 ワタナベ氏は長年パワーエレクトロニクスとその応用について研究し、2015年から19年までリオ連邦大学(UFRJ)大学院で日系人初の工学研究科長に就任し、現在は同大学院工学研究科教授を務める。
 同工学研究科は優れた研究実績を持ち、一般企業等への技術的アドバイスも行い国内外でも高く評価を得ている。また自身は国内外の学会で294以上の論文を発表し、日本人研究者との交流も活発に行っている。
 祖父母や両親から日本の良さを聞いて育ったことから日本に強い関心を抱き、東京工業大学院へ国費留学生として留学。博士課程を修了した。留学時には「日本には正直さ、先生への尊敬、責任感、共助といった美徳が根付いており大変感銘を受けた」と振り返る。
 その経験をきっかけに同氏は「多くのブラジル人学生に日本で学ぶ機会を得てほしい」と考えリオ連邦大学学生に対して国費留学制度の広報を積極的に行ってきた。
 このほか、1986年から現在まで研究国費留学生の書類・面接選考委員も務めている。優秀な学生の発掘・選考にも尽力し、UFRJからは毎年多くの優秀な学生が国費留学生として日本に留学する。帰国後は同連邦大学教員になる等、様々な分野で活躍している。
 式典にはUFRJのデニス・ピレス・デ・カルヴァーリョ学長、ルイス・ベビラックア大学院工学研究科名誉教授、ロミルド・トレド大学院工学研究科長らも来賓として出席した。