ブラジル政府が19日、14日に起きた地震で約2千人の犠牲者が出た上、ハリケーンによる被害も受けたハイチに人道支援部隊を派遣する事を決めたと同日付ブラジル国内サイトが報じた。
14日に起きた地震はマグニチュード7・2で、南西部の都市レカイとその周辺で大きな被害が出た。17日現在の死者は1941人、負傷者9915人と報じられており、16日の時点では倒壊家屋3万7312軒とも報じられた。
同国はラ米諸国の中でも最も貧しい国で、2010年にも大規模な地震で甚大な被害を受けた。また、今年7月には大統領暗殺事件が発生するなど、政情不安も続いている。同国では14日の地震後も余震が起き、16~17日には熱帯性低気圧「グレース」により、水害も発生した。
ブラジルからの部隊派遣は2010年の地震の時も行われた。部隊を派遣する予定である事は18日に外務省が発表したが、19日には法務省、国防省、地域開発省からなる国際人道協力に関する省庁間作業部によって正式に派遣が決まった。
ブラジルが派遣する部隊は消防士などからなり、保健省が準備した医薬品のセットを持参して医療活動を支援する他、被災者の救済、救援活動にも従事する予定だ。ただし、最終的な行動計画は、ハイチ政府の要請に基づいて決められる。
支援部隊はこの週末に空軍機で経ち、同国の首都のポルトープランスに入る。空軍機は医薬品その他の人道支援物資も運ぶ事になっている。
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