2019年1月25日に起きたミナス州ブルマジーニョでのダム決壊事故から942日後の24日、同州の消防隊が新たな遺体発見と発表したと同日付G1サイトなどが報じた。
発表によると、コレゴ・ド・フェイジョンと呼ばれるコミュニティに程近いところから見つかった遺体は、かなりまとまった状態で発見されており、これまでに見つかっている遺体の一部ではなく、新たな遺体と考えられるという。
消防隊によると、発見現場にはダムから流出した鉱滓で流されたコンクリートの構造物などがあり、遺体がひどい損傷を受けたりばらばらになったりするのを防いだ可能性があるという。
新たに見つかった遺体は男性のものと見られているが、年齢などは推定できないという。年齢や身元などの確認作業は法医学研究所や欧米の専門機関での作業となる。
ブルマジーニョでの遺体捜索は新型コロナの感染拡大で一時的に中断されていたが、消防士達は最後の一人が見つかるまでと、希望を捨てずに作業を続けている。
現地では1月14日にも大たい骨が見つかっており、5月には身元不明者とされていた遺体の一つの身元も判明した。
ダム決壊事故の犠牲者は計270人とされており、今回発見された遺体が新たな犠牲者のものだとすれば、行方不明者はあと9人となる。
同州のロメウ・ゼマ知事は遺体発見の報告を受けた24日、「ミナス州の消防士達が、止む事のない作業の結果、本日17時頃、ブルマジーニョで起きた災害で埋もれたままになっていた宝石をもう一つ見つけた。コレゴ・ド・フェイジョン鉱山で起きたダム決壊による犠牲者の発見を待ち望んでいる遺族達にとって、大きな励ましだ」「犠牲者は男性と見られる。この宝石はレマンソ1と呼ばれる区域で見つかった。希望が我々に伴っている」というツイッターを流した。
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