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《ブラジル》コバクシン保証企業にあたらな疑惑=有名宗教家の負債を肩代わり?

ヴァルデミロ牧師(Twitter)

 上院のコロナ禍の議会調査委員会(CPI)で召喚された企業、FIBバンクが、保健省が不正契約を行ったとみられているインド製コロナワクチン「コバクシン」に関して、有名な福音派牧師のヴァルデミロ・サンチアゴ氏の教会に便宜を図っていた疑惑が浮上している。26日付現地紙が報じている。
 FIBバンクの存在は7月に、コバクシンの不正契約で仲介を行ったとされるプレシーザ・メジカメントスの保証企業として参加をしていたと報じられたときから注目されていた。そのときの報道によると、FIBバンクは16億1千万レアルに及ぶ契約金の内の5%、8070万レアルの請求書をプレシーザを通じて保健省に提出した疑いが持たれている。連邦政府が行う契約に保証企業の参加を認めるのは違法行為にあたる。
 同社社長のロベルト・ペレイラ・ラモス・ジュニオル氏はCPIの召喚を受け、25日に同件について証言を行っている。
 このFIBバンクは、テレビの宣教師として有名なヴァルデミロ・サンチアゴ氏の教会「神の力の世界」とのつながりも指摘されはじめている。

 ヴァルデミロ氏はボルソナロ大統領支持者として知られ、現在、連邦政府のテレビ局「テレビ・ブラジル」で1日12時間の宗教番組を持っている。現時点では、同局の社主マルコス・トレンチーノ・ダ・シウヴァ氏はFIBの共同経営者でもあることがわかっている。
 さらに、レンチーノ氏がサンパウロ州地裁での裁判に対し、「神の力の世界」が抱えている1200万レアルの負債の一部の支払いの申し出を、FIBの名義を使った書類を送って行おうとしていたことも明らかになっている。FIB側は、この書類がサンパウロ州地裁に却下され、申し出が断られたことをフォーリャ紙に認めている。
 トレンチーノ氏はまた、コバクシンの不正契約を指揮していたとの疑惑を持たれている、下院政府リーダーのリカルド・バロス下議(進歩党・PP)の旧友としても知られている。
 FIBのロベルト・ペレイラ氏は25日のCPIでの証言で、レナン・カリェイロス報告官から、「あなたはFIBの本当の目的を隠している」として逮捕を命じられそうになっている。