8月に減速を記録したものの、総合市場物価指数(IGP―M)が依然として12カ月累積で31・12%のインフレとなっている。30日付現地サイトが報じている。
IGP―Mは家賃の調整などに使われる指数で、60%が卸売物価指数(IPA)、30%が消費者物価指数(IPC)、10%が全国建設コスト指数(INCC)で構成されている。
この指数を出しているジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)によると、同指数は昨年来、前月比で2・5%以上あがった月が8回など、高進していた。8月の同指数は0・66%で、6月の0・60%、7月の0・78%に続き、大幅な低下を見せた。
この減速は、鉄鉱資源(15・32%減)や牛肉(0・34%減)などが要因となっている。
だが、12カ月累積のIGP―Mは31・12%で、政府の公式指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)の12カ月間の数値(8・99%)を大きく上回っている。
インフレ圧力となっているのは、干ばつによる水不足とそれに伴う電力危機だ。干ばつは電気代の値上がりのほか、とうもろこし10・97%増、コーヒー20・98%増といった、農産物の値上がりも招いている。
「干ばつさえなければ、減速はもっと強く起こっていた」とFGVの同指数担当者のアンドレ・ブラス氏は分析している。