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《ブラジル》電気代が平均6・78%再値上げ=91年間で最大の水危機で

新たな範疇を作って追徴料金徴収と報じる8月31日付アジェンシア・ブラジルの記事の一部

 91年間で最大の水危機で火力発電多用の必要に駆られている事で、国家電力庁(Aneel)が8月31日、電気代の追徴料金表に新範疇を加え、100キロワット時(kWh)あたり14・20レアルを徴収する事を決めたと同日付現地サイトが報じた。
 従来の追徴料金は緑と黄色、赤1、赤2の四つの旗に分けて徴収されており、赤2は既に100kWhあたり9・49レアルに調整されていた。
 だが、水不足がより深刻となり、輪番制の電力供給や広域停電回避のため、追徴料金をより重くする一方で、20%以上節電した家庭や企業にはボーナスを出すという案の採用が決まった。

 ボーナスの額(kWhあたりの割引額)はまだ検討中だが、追徴料金をより重くする件は、「水不足の旗」と呼ばれ、紫で表される範疇を創設する事と、今月から来年4月までの8カ月間は新たな範疇を適用する事が決まった。これにより、一般家庭や小規模・零細企業の電気代は平均6・78%高くなる。
 全国電力システム運営機構(ONS)によると、8月は平年より降水量が少なく、想定外の雨が降らない限り、10~11月は電力需要をまかなえなくなるという。これは広域停電が起きる可能性も生じ得る事を意味する。現時点の見通しでは、ブラジルの水力発電の要である南東部と中西部の貯水ダムの水位は9月末に15・4%となり、広域停電や輪番供給が起きた2001年よりも深刻な状態に陥るという。
 政府は節電量に応じたボーナスで電力需要を抑える事を考えているが、専門家は、追徴料金引き上げと抱き合わせの割引は消費者の自己負担増に他ならないとしている。